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【武豊】今週はG1帝王賞! 地方の騎手と腕を競うのも楽しみです

[週刊大衆2017年07月10日号]

 騎乗依頼をいただいたら、鞍と鞭とシューズをバッグに詰め、どこの競馬場にでも出掛けて行く――これがデビューした頃から変わらない僕の基本的なスタンスです。感覚的には、それが海外でも、“ちょっと、行ってくる”という感じ。まして地方競馬での騎乗は、交通が格段に進歩した今、朝の調教に乗ってから移動しても間に合う競馬場が多くなっていますから、精神的にも肉体的にも、中央競馬で乗るときとほぼ変わりません。いや、それどころか、地方の騎手の方と腕を競えるかと思うと、いつも以上にワクワクした気持ちになります。

 こういう気持ちがプラスに働くのでしょうか。これまでの地方での成績は820戦して、1着189回、2着146回、3着108回。勝率が2割3分、連対率4割9厘。

 昨年は、17回騎乗して、1着9回、2着4回、3着1回。勝率が5割2分9厘、連対率が7割6分5厘。G1勝利も、コパノリッキーをパートナーに、かしわ記念と帝王賞の2つ。アウォーディーでJBCクラシックを制覇し、全国リーディングで収得賞金5位にランクイン。『NARグランプリ2016』では、特別賞をいただきました。

 こんな僕が、初めて地方競馬に参戦したのは、デビュー2年目の88年3月15日、姫路競馬場で行われたレースです。当日は、僕の19回目の誕生日。しかも、両親が応援に駆けつけてくれたことで余分な力が入ったのかもしれません(苦笑)。9頭立ての8着に終わり、最後の直線では、苦虫を噛み締めたような顔をしていたのを思い出します。だから余計に、続く2戦目……「中央競馬騎手招待競走」で挙げたグレートベンでの初勝利の味は格別なものがありました。

 この、思い出がたくさん詰まった姫路競馬場は、12年を最後に、競馬は行われていません。それどころか、一時は廃止の危機に追い込まれているという話まで飛び交い、もし、それが本当だったら残念だなと、心配もしていました。

 でも、どうやら大丈夫です。関係者の方の努力により、来年度中の再開を目指して現在、工事中とのことですから、きっとまた僕が参戦できる日も来るはずです。そのときは真っ先に駆けつけます。

 今週の水曜日、28日は、上半期のダート競馬を締めくくる、地方と中央の交流チャンピオン決定戦、Jpn1「帝王賞」が、大井競馬場を舞台に行われます。

 タイムパラドックス(05年)、ヴァーミリアン(09年)、スマートファルコン(11年)、ワンダーアキュート(14年)、コパノリッキー(16年)に続く、6度目の戴冠を狙う僕のパートナーはアウォーディーです。力は出し切ったものの、5着に敗れたドバイワールドカップから3か月……ここからが勝負です。

■武豊 プロフィール
1969年3月15日、京都生まれ。1987年の騎手デビュー以後、通算4000勝、日本人騎手初の海外GI制覇、年間200勝突破など数々の金字塔を打ち立て、現在も活躍中。

【武豊】今週はG1帝王賞! 地方の騎手と腕を競うのも楽しみです

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