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ロッシー小川(スターダム代表)「昔は良かったとか言い始めるのは、自分がこの世界をやめる時ですよ」どん底から這い上がった人間力

[週刊大衆2017年07月24日号]

ロッシー小川(スターダム代表)「昔は良かったとか言い始めるのは、自分がこの世界をやめる時ですよ」どん底から這い上がった人間力

『スターダム』を立ち上げてから、休みなんてないですよ。土日は、興行があるし、月曜日は、世間が動いているので、ゆっくりはできない。

 極論を言えば、雇われている人間は、いかに仕事をしないように考えるじゃないですか。でも、使う側の人間は、どうやってお客を集めて、利益を生んでいくかを考えなきゃいけない。今は、自分が動かないと、何も始まらないし、仕事が回りませんからね。だからといって、丸々1日休みたいとは思いませんね。

 プロレスの世界に足を突っ込んでから40年くらい経ちましたが、今が一番、楽しいですよ。やらされているわけじゃないし、全部、責任が自分にありますから。

 トラブルなんてしょっちゅうですよ。2年前には試合中に選手同士の暴力沙汰もありましたし。男の場合は、縦社会なので、ピシッとコントロールしやすい部分もあるけど、女性はそうはいかない。辞めていく選手の大半は、人間関係が原因です。一人抜け、二人抜け、見に来る入口となるような選手がいなくなれば、お客が減る。すると、支払うお金が足りなくなって借金。全部、悪循環になっていく。

 だから、選手たちには、“あなたが必要ですよ”っていうのをちゃんと伝えてあげなくてはいけない。人間っていうのは、結局、いくつになっても必要とされることが一番重要なんですよ。当然、中心となるような選手は必要ですし、スポットライトを浴びない子にも、それを伝えないといけない。

 以前に潰してしまった団体『アルシオン』のときは、何もわかっていませんでした。今振り返れば、当たり前ですけどね。クラッシュギャルズや、北斗晶をプロデュースしたことはあっても、経営をしたことはなかった。お客は勝手に入るもんだと思っていましたからね。

 今でも覚えていますけど、団体が潰れて、06年の1月に所持金が0円になったんですよ。自分のプロレスのコレクションを売ったり、50歳にもなって、親からお金をもらったりしていたんですが、それも尽きて。どん底まで落ちたなあと思ったら、そこからさらに下がった(笑)。どこまで落ちるのかって思いましたね。

 その後、マッチメーカーとして雇ってくれる団体が出てきて、固定給がもらえるようにはなったんです。そんなときに、風香っていう選手をマネージメントしてくれっていう話が来た。収入も増えて、生活も安定したんですが、彼女が10年に引退すると、また何もなくなってしまった。

 その後、風香から“私が選手を集めるから団体を作ってほしい”って話が来たんですよ。『アルシオン』の件もあったし、また、同じことを繰り返すのかって、はじめは断ろうと思っていたんです。

 でも、みちのくプロレスに新崎人生っていうレスラーがいるんです。彼は、何千万っていうお金を借金して、ラーメン屋を始めるっていうんです。彼と話している時に、“小川さん、今いくつですか?”って言われて、“53だけど”と返すと、“じゃあ、あと2回勝負できますね”って。

 その言葉に背中を押されたのかな。もう流れに乗っていくしかないなって思って、また団体を立ち上げることにしたんです。

 インタビューだから、昔のことも話しますけど、昔のことはあまり語りたくないんです。なぜかっていうと、今現役だから。現役から離れた人は昔話してればいいんです。昔は良かったとか言い始めるのは、自分がこの世界をやめる時ですよ。

 日本に女子プロレスを根付かせたのは、全日本女子プロレスを仕切っていた松永兄弟。自分の役割は、松永兄弟より上を行かなきゃと思っている。そのためには、世界を視野にいれていかなければいけない。

 今、世界に向けて動画配信、海外での興行をやっています。“女子の団体といえば『スターダム』だね”って世界で言われるようにする、それが今の一番のモチベーションです。

撮影/弦巻 勝

ロッシー小川 ロッシー・オガワ
1957年5月1日、千葉県生まれ。学生時代に、趣味で全日本女子プロレスの写真を撮っていたところ、その写真がパンフレットで使用され、広報として全女に入社。クラッシュギャルズ、北斗晶などの人気選手のマネジメントに携わり、97年に退社。新団体『アルシオン』を立ち上げる。しかし、人気選手の離脱が相次ぎ、03年に解散。その後、風香、愛川ゆず季など数々の人気選手をプロデュースし、11年に『スターダム』を立ち上げる。女子プロ界で一番人気の団体に成長させ、現在も同団体の代表として活躍する。

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