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【武豊】数多くの名馬たちと出会い…小倉の鬼・メイショウカイドウもその一頭です

[週刊大衆2017年09月11日号]

ボートレース戸田
https://www.boatrace-toda.jp/
GⅢ 戸田マスターズリーグ第10戦・週刊大衆杯

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 ストレートにはめっぽう強いのに、変化球を投げられると簡単に三振してしまう。ドライバーは得意なのに、ショートアイアンはまるでダメ。このように、人にはそれぞれ得手、不得手があります。仕事はできるのに、人づきあいが下手という人もいるでしょう。

 人と同じで、馬にも得手、不得手があります。右回りは走るのに、左回りだとぎこちなくなってしまう。坂のあるコースだとジリジリと後退してしまうのに、平坦だとスイスイと走りきってしまう……乗っていて、「ほんとに同じ馬なの!?」と、首を傾げたくなる馬もいます。その代表が、以前にも紹介した“小倉の鬼”“玄界灘の風雲児”メイショウカイドウです。

 43戦して11勝。そのうち8つが小倉で挙げたもの。05年には小倉大賞典、北九州記念、小倉記念の“小倉三冠”を達成し、小倉の競馬ファンにもっとも愛された一頭でした。性格がきつく、馬場入れはいつも先出し。落とされないように必死でしたから、現役を引退した後、小倉競馬場で誘導馬を務めると聞いたときは、「ほんとに大丈夫か!?」と思ったものでしたが、やっぱり小倉とは合うんですね。実に堂々とした誘導ぶりで、毎夏、彼に会うのが小倉での楽しみのひとつになっていました。

 その彼も、今夏、いよいよ誘導馬を卒業することになり、先日、ちょっと早い引退セレモニーが行われました。当日は、“勝てたら、いい思い出になる”と、密かに狙っていたメインレース、北九州記念を4歳牝馬のダイアナヘイローで勝利。パドックで行われた引退式セレモニーでは、全レース終了後だったにもかかわらず、たくさんのファンに声をかけていただき、僕もじんわりと胸が熱くなりました。

 初めて僕にダービージョッキーの称号をプレゼントしてくれたスペシャルウィーク。文字通り、怪物だったディープインパクト。復活のきっかけをくれたキズナ。どんな馬が相手でも勝てると思わせてくれたサイレンススズカ……これまで数多くの名馬たちと出会ってきましたが、メイショウカイドウもその一頭です。僕のジョッキーキャリアの中で忘れられない、忘れることのできない、大きな存在感を持つ一頭でした。

 今週は、この誘導馬、メイショウカイドウのラストウィークです。メインレースは、9月3日に行われるG3「小倉2歳S」(芝1200メートル)。僕はアサクサゲンキとのコンビで、アルーリングボイス(05年)以来、2度目のVを狙います。

――あの当時より、うまくなったじゃん。この後、小倉競馬場で乗馬訓練用馬となるメイショウカイドウに、そう思ってもらえるようなレースをすることが、何よりの餞になるはずですから。

 今夏、最後の小倉競馬に足を運び、メイショウカイドウと、武豊に声をかけてください。一緒に、いい思い出を作りましょう。

■武豊 プロフィール
1969年3月15日、京都生まれ。1987年の騎手デビュー以後、通算4000勝、日本人騎手初の海外G1制覇、年間200勝突破など数々の金字塔を打ち立て、現在も活躍中。

【武豊】数多くの名馬たちと出会い…小倉の鬼・メイショウカイドウもその一頭です

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