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ドライバーや夜勤の人も必見! 最強「眠気覚まし術」はコレだ!

[ヴィーナス2017年10月04日号]

ドライバーや夜勤の人も必見! 最強「眠気覚まし術」はコレだ!

 突如やってくる眠気。その生理現象に毎日接しながらも、有効な対策を持っていない人が多いはずだ。それが日常生活の一場面ならいいが、運転中や夜勤で働いているなど、“どうしても今は眠れない”という場合もある。40代トラックドライバーは嘆息する。「朝までにどうしても走らなきゃいけない仕事なのに、我慢できないほど眠くなるときがあって……。“今、1秒だけ寝てたかも?”みたいな瞬間があってヒヤッとすることもあるんです。カフェインが入ったドリンクをサービスエリアで買って飲んだり、強くツネっても効果なし。知り合いのドライバーがガードレールにこする居眠り事故を起こし、幸い、ケガはなかったものの、そのまま仕事を失ってしまっただけに、死活問題ですよ」

■安全と健康の王道は睡眠

 そこで本誌は、睡眠欲求について取材。その有効対策を探した。すると、複数の識者からこんな指摘が得られた。まず、「眠気覚ましは基本的には体に悪影響を起こす場合が多い」ということ。それから「寝るという行為以外に、根本的な対策は取れない」ということだ。

 つまり、これから紹介する対策術はどうしても必要な場合のみに使用し、もし、時間が少しでも取れるのならば仮眠を取ってもらいたい。寝ることこそが、安全と健康の王道だからだ。事実、睡眠の重要性を示すデータがある。『日動火災』が1996年から2006年に発生した居眠り事故100件を分析したところ、その65%が前日に4時間以下の睡眠時間しか取っていなかったというのだ。睡眠時間が2時間以下というケースに至っては、40%を占めていた。つまり、長時間の運転をすると分かっている場合、前日に睡眠4時間は最低でも確保することが重要だということになる。

■ゴールデンタイムが午後7~9時に重なると、睡眠の質も低下

 一方で、眠ってはいけない時間帯や、眠気が強く襲ってくる時間もある。解説するのは、睡眠メカニズムに詳しい医療ライターだ。「午後7~9時までは、実は寝てはいけない時間なんです。一日の中で最も体温が高くなる時間帯。翌日、朝が早いからといって、この時間に布団に入ったはいいが、まったく眠れないという人も多いはずです。付け加えると、睡眠において入眠後3時間が最も深い眠りを得られる“ゴールデンタイム”なんですが、これが午後7~9時に重なると、睡眠の質自体も大きく低下します。そればかりか、生体リズムを崩すことにもつながります」

●午前3~4時と午後2時~4時は眠くなる時間

 他方、どうしても眠くなってしまう時間もある。それが、午前3~4時と、午後2時~4時の2つだ。「人間の生体リズムの中で、この2つの時間帯は急激な眠気に襲われます。実際に、一日の中で事故の発生が最も多いのは午前8時頃と午後5時頃、つまり朝夕のラッシュ帯ですが、居眠り事故に限ってみれば、午後3時が最多。さらに、午後2~4時は全般的に居眠り事故が非常に多い時間帯です」(前同)

 この時間に仮眠を取る、あるいは眠気に左右されない仕事を入れるなどの調整が有効というのだ。

■コーヒーやカフェインドリンクの飲み過ぎに注意

 とはいえ、冒頭のドライバーが嘆くように、眠ってはいけない“勝負の瞬間”は誰にも訪れるもの。そこで本誌記者は、コンビニや一般の薬局で販売されている「眠気覚ましグッズ」を徹底的に買い集め、実際に体験。それをまとめたのが、文末の表組みだ。

 さまざまなものを試したが、効果が抜群だったと言い切れるのは眠気防止剤のみ。コーヒーやカフェインドリンクは決定打とはならないものの、眠気を少し遠ざける効果があった。「カフェインの過剰な摂取は、頭痛や動悸といった副作用が起き、最悪の場合は死をもたらします。2011年からの5年間で、少なくとも100人以上が救急搬送され、7人が心肺停止に陥っているんです。カフェインドリンクや栄養剤となればコーヒー以上にカフェインが含まれていますし、眠気防止剤にも多量のカフェインが含有されているものもありますので、注意してください」(同)

■脳の酸欠解消やマッサージがオススメ

 では、こうした副作用を避けつつ、手軽にできる眠気防止術はあるのか。産業医で運送関連企業の顧問もしていたという下村洋一医師が、最初にオススメするのが脳の酸欠解消だ。「イスに座ったまま、手を上げたり、体をグーッと伸ばす。いわゆる伸びで簡単なものですが、体中の血行を良くし、当然、酸欠気味だった脳の血流も良くなるので、眠気を覚ますのにはもってこいです」

 いったん下車し、サービスエリアなどで前屈したり、屈伸など全身運動をするほうが、よりベターだという。

 実は、通常の睡眠時にも肩こりや腰痛が血行不良を引き起こし、安眠を妨げることもある。そのため、眠気を避けたい日の前夜の就寝時には、マッサージをしたり、あるいは凝りを感じる場所へ湿布を貼るなどすることで、安眠効果を得れば、翌日のパフォーマンスを高められそうだ。

■タバコを吸うことも有効

 また、定番ではあるが、ガムを噛むことも効果が実際にあるという。アゴをよく動かすことが脳を刺激し、そして脳の血液循環を良くするため、眠気覚ましが期待できる。

 他方、医療ジャーナリストの牧潤二氏はツボ「百会」の刺激を勧める。「百会というツボは頭の上の真ん中にあるので、他のツボと間違えることがありません。ここを痛すぎない程度に、指の腹を当てて押してください」 15~20回が目安だという。自立神経の交感神経を優位にしてくれる結果、目が覚めるそうだ。

 また、意外にもタバコを吸うことも眠気覚ましに一役買ってくれるという。「タバコに含まれるニコチンにも、カフェインと同じく覚醒作用があるんです。厚労省は睡眠指針として、就寝前の喫煙、カフェイン摂取を避けることを勧めています。その逆の発想です」(前同)

■スマホを見るだけでメラトニンの分泌を防止

 また、ブルーライトを浴びることも同様だ。「テレビやパソコン、携帯電話のディスプレイから発せられる青い光は、興奮を高め、眠りにくくすることが分かっています。ですから、これを逆用して、積極的に浴びれば眠気に効果ありでしょう」(前出の下村氏)

 ブルーライトを浴びるには、スマホを見るだけ。この光の波長は朝の光の波長と同じであり、夜でも体が昼と勘違いして睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を防止してくれるのだ。その影響力は、パソコンでメールを見ただけで、カフェイン量が通常のコーヒーより多いエスプレッソ2杯分と同じという研究報告もあるそうだ。

 前出の牧氏が補足する。「最近は、ブルーライト対策を最初からしている機器が多いんです。厚労省の睡眠指針では、一般の白っぽい光にも覚醒作用があると指摘していますので蛍光灯、昼間なら太陽の光を直に浴びるだけでも、眠気覚まし効果があると思います」

■30分以内の仮眠が最も効果的

 下村氏、牧氏の2人が強く勧め、眠気覚ましに最も効果があるとするのが、30分以内の仮眠だという。わずかな仮眠など効果がなく、逆に疲労を増すと思っている読者もいるかもしれないが、「そんなことはありません。医学的に、わずかの仮眠でも『睡眠負荷』を減らし、効果があることが分かっています。30分を超えると深い眠りに入ってしまい、逆効果になるので要注意です。仮眠をする前にコーヒーを飲んでおけば、カフェインの覚醒作用は約30分後に効くので、いい目覚めになるでしょう」(前同)

 仮眠時間を30分確保するのが難しいという場合もあるが、そういうときに行いたいのが「1分仮眠」。前出の医療ライターが話す。「イスに深く座ったら、肩から足先まで全身をリラックス。その状態で目をつぶるだけです。外部からの音や刺激をすべて無視することで、脳がかなり休息されます。ポイントは、決定的に眠くなる前から何度か行うこと」

 長時間運転を行う際には、SA・PAでトイレ休憩する際に行えば良さそうだ。

■トリプトファンや食物繊維を多く摂取

 眠気覚ましの要因は、食べ物にもある。睡眠ホルモン「メラトニン」の存在はすでに触れたが、このメラトニンを多く含む食材があるのだ。「アメリカンチェリーやケールはメラトニンが豊富に含まれています。アメリカンチェリーはお菓子や飲料水でも売られていますし、ケールは青汁の主な材料。運転時には、これらを避けたいですね」(前同)

 一方、目覚めやストレス解消に密接に結びつく「セロトニン」の元になる「トリプトファン」を多く含む食材もある。チーズ、納豆、カツなどだ。トリプトファンは体内でつくられることがなく、これら食べ物から摂取するしかない。また、食事の際に、食物繊維を多く摂取することも眠くならないポイントだ。「血糖値を急激に上げると、体はそれを下げようとしてインスリンを分泌。結果、急激に眠くなります。ところが、食事の際に食物繊維を採ると、糖の吸収が穏やかになるため、眠くなりやすさを遠ざけることにつながるんです」(同)

 知ってそうで意外と知らない眠気と体の関係。眠いときは仮眠するのがベストであることは何度も述べた通り。無理をせずに、“修羅場”を切り抜けてほしい!

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