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由伸ジャイアンツ、空前絶後の「粛清と補強」スッパ抜き

[週刊大衆2017年10月30日号]

由伸ジャイアンツ、空前絶後の「粛清と補強」スッパ抜き

 指揮官の暗い顔ばかりが印象に残ったシーズンが終了。常勝チームの輝きを取り戻すための戦いは始まっている!

■CS出場を初めて逃した高橋由伸監督は…

 屈辱としか言いようのない2017年シーズンとなった読売巨人軍。リーグ4位に終わり、制度導入以来続いていたクライマックスシリーズ出場も初めて逃した。「高橋由伸監督は惨敗の責任を感じ、一度は進退伺を出すという話にまでなったんだ。周りに止められ、結局、出さなかったそうだが……」(ベテラン記者)

 巨人軍とファンは今季開幕前、希望に満ちていた。「史上最大の補強」として、FAでDeNAから山口俊、ソフトバンクから森福充彦、日本ハムから陽岱鋼を獲得。さらに、日本ハムからトレードで吉川光夫が移籍し、仕上げにカミネロまで手に入れたのだ。総額30億円以上ともいわれる金を費やしたその結果は、どうだったか。「陽は故障で出遅れ、.264という打率に終わった。森福は30試合に登板したけど、まったく信頼を得られず、8月以降は二軍が仕事場。吉川は1勝3敗、そして山口は1勝1敗、そして暴力事件……。唯一、カミネロだけが29セーブを挙げて戦力となった」(前同)

■菅野智之は最多勝と最優秀防御率の好成績だったが…

 史上最大の補強は空振りどころか、不祥事までももたらしたのだが、今季見事な成績を残した選手もいる。菅野智之は最多勝と最優秀防御率、マイコラスは最多奪三振のタイトルを獲得。田口麗斗は左腕でリーグ最多となる13勝を挙げた。この三本柱で計44勝17敗、27もの貯金を築きながら、チームが4位に終わったことのほうが驚きだろう。「3人以外の先発陣が崩壊し、投手交代が頻繁に行われたんですが、尾花高夫前一軍投手コーチのブルペンへの連絡が遅く、リリーフ陣から“十分に準備ができない”と不満が高まり、結果も出ないという最悪のループに陥りました。結局、シーズン中に尾花コーチはブルペンコーチに降格。尾花コーチには先発主力投手からも不満があり、由伸監督が決断した結果でしょう」(夕刊紙デスク)

■坂本勇人、長野久義らに早打ちが目立った

 さらに、ひどかったのは打線だ。チーム打率.249、113本塁打、総得点は536点とリーグ5位。トップの広島とは、ちょうど200点もの差がついた。一人も20本塁打を放った選手がいないのは、12球団でロッテと巨人だけだった。「1点差のゲームで13勝27敗。リーグ1位の広島は30勝21敗、2位の阪神が26勝16敗ですから、絶望的な勝負弱さです。リードされると、巨人打線はとにかく淡泊で早打ちが増える。それも坂本勇人、長野久義、村田修一、陽ら主力に顕著です。広島のようにファウルで粘ったり、四球を選ぶという姿勢がないんですよね」(前同)

 野球評論家でV9戦士の黒江透修氏は、チームにこう苦言を呈する。「漫然と来た球を打って、大事な場面で簡単にゲッツー。作戦なんか、ほとんどない。すべてを選手に任せきりにしてる。ヘッドコーチを変えなきゃダメだね。村田(真一)じゃ、なんの役にも立たん。ベテランとのパイプ役なんか必要ないよ。ヘッドには作戦を立てられる人物を持ってこなきゃ。井端(弘和)が参謀やらなきゃダメ。原(辰徳)が辞めて、由伸が監督になったときのOB会で、誰もが驚いたのは村田がヘッドに就任したこと。“おお、お前、クビじゃなかったのか?”って面と向かって言われてたよ」

 しかし、巨人が10月10日に発表した来季の一軍コーチ陣の筆頭には〈ヘッド兼バッテリー村田真一〉の名が……。村田ヘッドは残留したが、シーズン中、プルペンに降格された尾花コーチは編成本部アドバイザー、江藤智打撃コーチはファームへと飛ばされることになった。江藤コーチに代わり、来季から打撃部門の責任者に就任するのは吉村禎章氏。「打撃総合コーチの肩書で、7年ぶりに巨人に復帰。07年と12年に女性問題が報じられましたが、身辺はきれいになったということでしょう」(専門誌記者)

■阿部慎之助に4番は厳しい

 打撃陣の立て直しが急務だが、問題はやはり4番。今季、4番で最も多く出場した阿部慎之助の去就は、由伸監督の中では決まっているという。「阿部に4番は無理。6番を打たせる、というのが由伸の構想。阿部自身も内心では、もう4番は厳しいと分かっている。ただ、代わりに誰が打つんだ、というプライドもある」(巨人軍関係者)

■ジャイアンツの外国人枠に問題が!?

 “目玉”となるのは、やはり大砲。そこで浮上したのが、中日を退団するアレックス・ゲレーロだ。「来日1年目ながら35本を打ち、ホームラン王のタイトルを獲得。中日は残留を希望しましたが、球団側の単年3億3000万円と本人が希望する5億5000万円×3年契約という条件に隔たりがありすぎた。外国人仲間に知恵をつけられたらしく、巨人移籍に前向き。“東京ドームなら50本打てる”と豪語しているとか」(前出のデスク)

 しかし、ここで、ある問題がクローズアップされる。「外国人枠です。一軍に登録できる外国人は4人まで。17年の巨人は、首位打者を争い、リーグトップの得点圏打率.350を叩き出したマギー、先発のマイコラス、8回、9回を投げるマシソン、カミネロと4人とも主力級の働き。新たにゲレーロを加える場合、いったい誰を外すのか、という話になるんです」(民放局スポーツ担当記者)

 補強の総責任者・鹿取義隆GMは、4人全員に残留のオファーを出したと明言しているが、巨人の球団ツイッターがアップした助っ人4人からのメッセージ動画が、話題を呼んでいる。4人がファンに対し、感謝の念を表明しているのだが、そこには、なぜか〈最終戦の10月3日に撮影しました〉との断り書きが……。「これは彼らが今後どうなるか未定、と球団が見ていることの証明。実際、マシソンとマイコラスはメジャー復帰が濃厚です。どちらが抜けても痛手ですが、代わりにゲレーロは獲れる。そのバランスをGMは見ていると思います」(前同)

■FAで西武の牧田明久、日ハムの中田翔を狙っている

 外国人と並ぶ補強策のFAの動きも活発だ。「投手では、日本ハムの増井浩俊、宮西尚生、西武の牧田明久、ロッテの涌井秀章、唐川侑己、そして打者では、日ハムの中田翔がFA宣言するとみられている。巨人の狙いは、牧田と中田です」(前出の専門誌記者)

 牧田は現在、ほぼ世界唯一の下手投げ投手。WBCで世界を手玉に取った投球の記憶も新しい。「牧田は先発もリリーフもOK。セの打者とは、それほど対戦していないので、1~2年は抑えられるという計算です。実際、牧田側から巨人への売り込みもあったそうです」(前同)

 そして、中田だ。「以前から、17年オフのFAの目玉といわれてきました。金本知憲監督がかわいがっていて、一時は阪神と相思相愛でしたが……」(前出のデスク)

 今季の中田は絶不調。規定打席到達打者中で最低の打率.216、本塁打16本。得点圏打率も2割を切るという惨状だった。「今季年俸2億8000万円にはまったく見合わない。阪神も上層部判断で獲得を見送るようです」(前同)

 そこで巨人が動くというのだ。「今季の不振は右内転筋筋挫傷の影響。16年までは3年連続で100打点をマークしています。貴重な日本人の右の大砲をつかむチャンスを見逃すほど、巨人に余裕はない。巨人の主将・坂本は中田の1年先輩で、侍ジャパンでも一番仲がいい2人ですから、受け入れ態勢も万全です」(同)

 来季、3年契約の最終年を迎える由伸監督。ゲレーロ、牧田、中田翔……名より実の補強を成功させ、来季こそ王座奪還なるか!?

由伸ジャイアンツ、空前絶後の「粛清と補強」スッパ抜き

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