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【武豊】騎乗の取りやめは苦渋の決断でした

[週刊大衆2017年12月04日号]

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 G1の8連戦がスタート。“さぁ、いよいよ、ここからが勝負!”とレースを楽しみにしてくださっていたファンの方、多くの関係者の皆様には、本当にご迷惑をお掛けしました。レース当日、あれっ!? 武豊の名前がない。どうしたんだ!? と驚かれた方もたくさんいると思います。でも、もう大丈夫。

■調教中、坂路の角馬場で右足があぶみから外れ…

 今回のことは僕自身にとっても、まさか!?の出来事で。調教中、坂路の角馬場で右足があぶみから外れ、20メートルほど馬に引きずられたときは、“痛っ”という程度のことだと思っていました。落馬後も自分の足で歩けたし、車の運転にもまったく支障は感じませんでした。それでも、念のためにと思って病院に行ったのですが……。精密検査結果は、靭帯損傷。それも、“今週無理をすると、後々まで後遺症が尾を引く可能性があります”という、想像もしていなかったほどの重い診断となってしまいました。出るか、出ないかでは、かなり悩みました。

――ちょっとくらいの無理ですむなら、やっぱり、出たい。心のヤジロベエが、右に左に大きく振れました。楽しみにしていた馬も、なんとかして勝たせてあげたい馬もいました。でも、やっぱり、ここでの無理は、明日の……来週の……2年後、3年後の騎乗に大きく影響するかもしれません……。それにもまして、完全な状態でない僕が騎乗することで、それが馬の負担になってしまったら、もう、取り返しがつきません。

――ここは、自重しよう。最終的には僕自身の判断で決めましたが、その結論は、決して軽いものではありませんでした。

■G1ジャパンカップはキタサンブラックで連覇を!

 今週、こんな僕を待ってくれているのは――現役最強馬、すでに、“名馬”の仲間入りを果たしたキタサンブラックです。コースに水が浮く泥んこ馬場で行われた「天皇賞・秋」から4週間……。歴史に残るであろう激闘を制したキタサンブラックにとっては引退まで、あと残るレースは2つ。

――負けられない……。というより、――負けたくない。いや、それ以上に、――負ける要素がない。連覇のかかるG1「ジャパンカップ」ですが、気負いはないし、このレースでも、自信を持って騎乗するだけです。オーナーの北島三郎さんが、キタサンブラックは、“神様からの贈り物”と言うように、その比類なき強さは、競馬の神様が作り上げた傑作……。もはや疑う余地のない本物です。

 その走りを体感できるのは、今週末、東京競馬場を舞台に行われる「ジャパンカップ」と、暮れの中山競馬場での「有馬記念」だけです。どうか皆さんの目にも、彼の走りを焼きつけてください。

■武豊 プロフィール
1969年3月15日、京都生まれ。1987年の騎手デビュー以後、通算4000勝、日本人騎手初の海外G1制覇、年間200勝突破など数々の金字塔を打ち立て、現在も活躍中。

【武豊】騎乗の取りやめは苦渋の決断でした

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