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プロ野球・大物OBが巨人と阪神に「喝!」

[週刊大衆2018年01月08・15日号]

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プロ野球・大物OBが巨人と阪神に「喝!」

 東西の人気球団として、長きにわたって球界に君臨してきた巨人と阪神。常勝が至上命題のはずの両球団だが、2017年シーズンは広島、DeNAなどの後塵を拝し、悲願の優勝はかなわず。はたして、この先の巻き返しはなるのか――。両チームの華やかなりし時代を支えたOBたちに、思うところをぶちまけてもらった。

「17年シーズン、巨人が4位に終わったのは、全員の責任だよ。それぞれの選手が、チームのために何をなすべきかを、その場その場で考えてない。皆が漫然とバットを振り、大事な場面で簡単にゲッツーを食らってチャンスを潰していた」 こう語るのは、巨人V9戦士の一人で巨人軍のご意見番である黒江透修氏。ただ来た球を打つだけの選手任せの野球は、やめたほうがいいと語気を強めた。

 そして、1980年代の“常勝・巨人”を支えた篠塚和典氏も、同じく、こう語ってくれた。「負けが込めば首脳陣が非難されますけど、結局は選手たちが、常に自分がするべきことを理解して、それを実践に移せるかどうかなんですよ。私たちの頃は、選手一人ひとりの役割を明確にした野球をしていましたね。(1番打者の)松本(匡史)さんと(2番の)私は、王さんには、状況によって何をしてもいいと言われていました。2人でサインを決めて好きにやれと。後ろには、(別の役割の)クロマティや原(辰徳)がいましたから……」

 それぞれの選手が技術を磨き、状況に応じてプレーできれば、監督も作戦を立てやすいが、反対に、選手の特性が見えてこないと、戦術やチームカラーも打ち出しづらいのだ。

■大物選手のFAや外国人に頼り…

 巨人の野球がそうなってしまった背景には、やはり、大物選手のFA移籍や外国人に頼りきってきたことがあるのかもしれない。前出の黒江氏が言う。「もっと若手の育成に力を入れるべきじゃないかな。FA選手なんて、ピークを過ぎた選手ばかりなんだから、使えても2~3年。力が落ちたら、また次のFAを獲ってくるなんてことを繰り返していたら、若手が育たないのは当たり前」

 今回、村田修一を自由契約にする口実として使われたのが「若手の育成」という言葉だったが、「たとえば、村田を外して、マギーを三塁に戻したり、(新加入の)ゲレーロを三塁にすえたりしては何の意味もない。本当に若手を育てるなら、多少打てなくても岡本(和真)を使い続けてほしい。そうすれば、選手にも自覚が生まれるし、ファンにも分かりやすいチームになるはず」(篠塚氏)

■高橋由伸監督への注文

 さらに、高橋由伸監督をはじめとしたコーチ陣に、注文がないわけではない。「よく周りの人に指摘されるのは、由伸監督の顔が暗いということ。そりゃあ、負けが込めば明るい顔もできないだろうけど、ああまで暗くては、選手もやる気をなくしてしまう。もっと明るい顔をしてほしいものですよ」(黒江氏)

 監督が明るければ、チームの雰囲気も変わってくるはず。また、篠塚氏も、「監督に注文したいのは、キャンプの頃から“チームを、こうしていくんだ”という方針をハッキリと示してほしいということ。そして、それに基づいてコーチ陣が選手を導いてほしい」

 そうすれば、選手も自ずと、自分のするべきことを理解するはずだという。「たとえば、とにかく出塁する、あるいは走者を進塁させたりしなければいけないという役割が与えられれば、今までみたいに、打ちやすい球を遠くへ飛ばすのではなく、打ちづらい球を、どの角度でバットに当てればいいかという練習にシフトするでしょう。目的が見えれば、選手もやりやすくなる」(前同)

 選手が個性を出さずにいるから監督が方針を打ち出しづらい一方で、監督・コーチ陣の方針が見えないから選手もなすべきことを見いだせずにいる。今の巨人はそんな“負のスパイラル”に陥っているという。生え抜きの若手が伸びてこないことには、チームの底上げは不可能。その改革を、18年シーズンから吉村禎章、二岡智宏の両氏を新たに迎え入れた“新・由伸内閣”に期待したい。「周囲が思うほど、雰囲気は悪くないですよ。皆、仲がいいし。今は巨人にとって、選手の入れ替わりの過渡期。この2~3年で若手が力をつけていけば、数年後には“強い巨人”が戻ってくるはずです」(同)

■金本知憲監督がポジションをコロコロいじり…

 一方の阪神も、なかなか若手が伸びてこないという、巨人と同様の悩みを抱えているが、阪神OBの野球解説者・江本孟紀氏は、それでもまだ、若手については「巨人よりも阪神のほうがマシ」と、断言する。「実際に、イキのいい若手選手がどんどん出てきてますからね。ただ、問題はそれが長続きしないこと。一軍に上がった直後は、いい成績を挙げるけれども、すぐに打てなくなって替えられてしまうということの繰り返しが続いている」

 これは、金本知憲監督が選手のポジションをコロコロいじることが原因だともいわれているが、江本氏はそれだけではないと言う。「ポジションをいじられる選手のほうにも問題がある。期待に応える活躍をしないから替えられるんですよ」

■17年の阪神のドラフトが最高だった

 また、阪神OBの野球解説者・藪恵壹氏も、「このオフに、韓国で2年連続3割30本をマークしたロサリオを獲りましたが、それ以外に大きな補強をしていないのは、必要ないからです。将来性のある若手は多いですからね。高山俊、中谷将大、原口文仁、北條史也、糸原健斗などといった、ここ2年で頭角を現してきた選手たちが安定してくるようになれば、阪神はもっと強くなるはずです」

 それに加えて、17年の阪神のドラフトが最高だったと、藪氏は続ける。「ほとんどが大卒・社会人の有望な即戦力。若手の競争はますます激しくなるでしょう。今の阪神の選手は、とにかく練習しますから。私のいた頃とは比べものにならないくらいです(笑)」

■金本流と掛布流の対立

 しかし、その若手の育成に定評のあった掛布雅之二軍監督が去ったことは、不安要素の一つと取れなくもない。そこには、スパルタ式で厳しく育てる金本流と、選手の自主性に任せる掛布流の対立があったともいわれているが、「掛布二軍監督が選手を育てたと言いますが、一軍に定着している選手はあまりいない。本当の意味ではまだ、ちゃんと育てていなかったんじゃないかな」(同)

 結果的に金本流の「筋トレ至上主義」が、形の上では勝利したことになる。しかし、これに対しても、江本氏は疑問符をつける。「筋トレしたら本塁打を打てるなんてものじゃない。監督は、この辺を誤解しているような気がしますね」

■藤浪晋太郎の復活が不可欠

 しかし、今の阪神に不安要素がないわけではない。最大の問題点は「先発のコマ不足」だ。メッセンジャーに、いつまでもおんぶに抱っこではいられない。そこで両OBがキーマンとして挙げたのは、やはり“あの男”の名前だった。「阪神優勝には藤浪晋太郎の復活が不可欠」(江本氏)

 17年シーズン、59イニングを投げて53四死球(暴投5)と大スランプに見舞われた藤浪。その原因は何だったのか。藪氏は言う。「やっぱり原因はWBCだったように思うんですよね。WBCの使用球と日本の球との感覚の違いに戸惑ってしまった部分がある。私自身メジャーで使っていた球と日本の球の違いで調子を崩したことがありますから。なんて言うんですかね、重さが全然違う感じなんです。極端に言えば、軟式球と硬式球の違いみたいな感じ。まあ、元来の実力は抜群の投手ですから、それほど心配はしてはいませんが」

 巨人と阪神が優勝争いを繰り広げてこそ、プロ野球は盛り上がる。18年の両チームに期待しよう!

◆黒江透修(くろえ・ゆきのぶ)
1964年、読売巨人軍入団。内野手として巨人V9時代を支えた。引退後は、長嶋茂雄、広岡達朗、王貞治らの名監督を支える参謀役として名を馳せる。

◆江本孟紀(えもと・たけのり)
1970年に東映フライヤーズ入団、以降、南海、阪神で8年連続2ケタ勝利を挙げる活躍を果たす。引退後は、野球解説者、政治家などとしても活躍。

◆篠塚和典(しのづか・かずのり)
1976年、ドラフト1位で読売巨人軍入団。生涯打率3割を超える安打製造機、名二塁手として巨人の黄金期を支える。引退後は、巨人及び第2回WBC日本代表のコーチ、野球解説者として活躍。

◆藪恵壹(やぶ・けいいち)
1994年、阪神タイガースに入団し先発の要として活躍。2005年に渡米し、アスレチックス、ジャイアンツに在籍。引退後はコーチ、野球解説者として活躍。

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