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北朝鮮、日米韓を翻弄する「金正恩の仰天妙手」

[週刊大衆2018年01月29日号]

北朝鮮、日米韓を翻弄する「金正恩の仰天妙手」

 1月1日に発表した「新年の辞」で、「昨年、国家核戦力の完成という歴史的大業を成し遂げた。核のボタンが私の机の上に置かれている」とブチ上げた北朝鮮の金正恩委員長。「対立が深まるアメリカのトランプ大統領に向けた挑発であることは明白。実際問題、核兵器や弾道ミサイルが実戦配備されていようがなかろうが、アメリカは対応せざるをえない。小国・北朝鮮の金正恩に超大国・アメリカのトランプ大統領が翻弄されています」(軍事評論家)

■平昌オリンピックへの派遣などで合意

 トランプを苛立たせるのは軍事問題だけではない。「南北融和を切望する韓国の懇願に応える形で、今月9日には板門店にて両国の高官級会談を開催。2年ぶりとなる同会談では、北朝鮮選手団の平昌五輪への派遣などで合意しました。北朝鮮としては、韓国の顔を立てることで日米韓の同盟関係に揺さぶりをかけ、ギリギリと締めつけてくる経済制裁を緩和するための布石にする目論見があるようです」(全国紙記者)

 そして、この会談では、アメリカに対するさらなる挑発発言も飛び出した。「韓国側が、核兵器についての協議を求めたところ、北朝鮮は完全に拒否。さらに“(北朝鮮が)保有する核兵器はアメリカだけが対象で、韓国や中国、ロシアは対象ではない”とまで明言しました。アメリカとしては、先制攻撃に踏み切りたいところですが、イラク戦争など、過去の失敗から国内の世論も盛り上がらない。結局、後手後手にならざるをえないんです」(前同)

 こうした事態を喜ぶのは、アメリカと対立関係にある中国やロシアだが、「水面下で北朝鮮を支援してきた中国やロシアですが、核実験による環境破壊や核保有国となったことで強まる北朝鮮の発言力に手を焼くようになるかもしれません」(前同)

■安倍晋三政権への影響は!?

 むろん海を挟んで、すぐのところに位置する日本も他人事ではない。「モリカケ問題などで支持率がガタ落ちした安倍政権としては、国民の目を北朝鮮問題に向けたいというのが本音。さらに憲法改正を視野に入れると、北朝鮮問題は炎上すればするほど好都合。結果、アメリカから1基あたり約1000億円もする新型迎撃ミサイルシステム『イージス・アショア』を導入せざるをえなくなりました。9日には4発で150億円もする新型迎撃ミサイルSM3ブロック2Aの購入も決まり、国家予算が湯水の如く防衛費に消えていっています」(軍事アナリスト)

 大国のトップたちが35歳の金正恩氏の一挙手一投足に右往左往。こうした戦略は、日本の大企業にも通じるという。「某広告代理店が掲げていた十則の一つに『周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地の開きができる』という言葉があります。金正恩は小国・北朝鮮を国際的に無視できない国にプロデュースすることに、ある程度成功しました。実業家としてみれば、かなりのヤリ手なのかも」(広告代理店関係者)

 ミサイルや五輪といったカードを駆使して、大国を翻弄する北朝鮮。暴走王子を阻止する方法はないのか。

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