■『バイキング』には「本当に情報収集能力がなかった」

「たしかに、先日の『バイキングMORE』の取材は行き過ぎた部分があったのかもしれません。ただ今回の伊勢谷の追跡取材は、新たな『バイキングMORE』のスタッフだからこそできたことといえるでしょう。以前の『バイキング』のスタッフはバラエティ番組を制作してきた方たち。そういった取材は不得意で、実際、坂上さんも『バイキング』のスタッフには“取材力がない”と不満を露わにしていたんです」(前出の制作会社関係者)

 7月16日発売の『女性セブン』(小学館)では、愛犬の散歩中の坂上に直撃取材を行っている。その際、坂上は『バイキング』について「もともと、バラエティ班が作っている唯一の情報番組だったんですが、本当に情報収集能力がなかったんです」と断言している。

「政治がらみのトピックや事件などの映像や資料を番組で使う際には、番組はフジテレビの報道局への許諾を取る必要があります。使用の許諾は同じフジ内でもしっかりと手順を踏まなければならない。ただ、これまでニュースを扱ってこなかったバラエティ班はそうしたことにも慣れていなかったのかもしれません。

 また最大の問題は、『バイキング』を制作する制作会社が曜日ごとに違ったこと。そのことが情報共有の不備、手続きの不慣れにつながっていっていたといいます。放送直前に起きた事件の映像や資料の許諾が間に合わず、結果的にオンエアで使えなかったりということもあったのでしょう。

 番組MCの坂上さんは、そのときにある“材料”で勝負しなくてはいけない。他局の情報番組にはある材料が、『バイキング』になければ、坂上さんが嘆く気持ちも分かります。現場での取材力に加え、そうした連携の悪さなどが積み重なり、坂上さんは“本当に情報収集能力がなかった”と話したのかもしれませんね」(前同)

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