深夜1時に流れてくる、おなじみのテーマソング。日本の若者を夢中にさせた“しゃべり”が今宵、甦る!
ニッポン放送の人気ラジオ番組『オールナイトニッポン』(以下『ANN』)。月曜から土曜まで毎日、異なるパーソナリティが登場する“深夜番組の王道”だ。
時代ごとに若者のハートをつかみ続けた『ANN』も今年で55周年を迎える。
今回は、特に大物たちが顔をそろえた昭和の『ANN』にスポットを当て、当時夢中になった“衝撃の放送”を、関係者の証言とともにプレイバックしていこう。
■ラジオがテレビよりムチャができた時代
「テレビと違って、ラジオは自由なところがある。『ANN』は規制が少なく、自分が思っていることをリスナーに語りかけることができました」
まず、こう語るのは、少年時代に『ANN』のヘビーリスナーで、のちに自身もパーソナリティを務めたタレントの松村邦洋氏だ。
まして“コンプライアンス”などなかった昭和の時代、番組内容は今よりもずっと過激だった。その背景について、『日本懐かしラジオ大全』(辰巳出版)、『ラジオの残響』(双葉社)などの著書がある放送作家・川野将一氏は、こう分析する。
「ラジオはテレビに比べ、受け取っている人が少ないからムチャができた。SNSがない時代なら、なおさらです」
お笑い界の二大巨頭も『ANN』で“今では絶対NG”なことをやっていた。
その一人、タモリ(76)は1976年10月から、『ANN』水曜日のパーソナリティを6年間、担当した。