エンゼルス・大谷翔平の二刀流が本格覚醒した今季。
「15勝を挙げ、2点台の防御率と両リーグトップの奪三振率。昨季より減ったとはいえ、本塁打もリーグ4位の34本ですからね。本人が“確実に去年より良かった”と振り返るほど、納得のシーズンだったようです」(スポーツ紙MLB担当記者)
■圧巻のレッドソックス戦
今季の名場面はいくつもあるが、特に圧巻だったのは、チームが球団ワーストの14連敗と苦しむ中で迎えた、6月9日のレッドソックス戦だ。
大リーグ評論家の福島良一氏も「気迫がみなぎっていた」として、こう語る。
「投げては、その時点で最速の101マイル(約162.5キロ)を計測するなど7回1失点。打っても12号決勝2ランと、まさに独壇場。本塁打後も笑顔を見せなかったマウンドからは“絶対に俺が止める”という強い意志が感じられました」
■ロイヤルズ戦でも歴史的活躍
6月21日のロイヤルズ戦では、まず打者で3ラン2発を含む、自己最多1試合8打点を荒稼ぎ。
さらに翌日には、今度は先発マウンドに上がって、自己最多の13奪三振と歴史的な活躍を見せた。
「しかも、ネビン監督代行からの降板打診を、大谷は“ノー。ディス・イズ・マイン(これは僕の試合だ)”と断って、8回を投げ切った。万全ではないチーム状況を考えたうえでの続投志願は、エースの振る舞いと言えますね」(前同)