10月20日にスタートした岡田将生(33)主演の医療ドラマ『ザ・トラベルナース』。同作はテレビ朝日が得意とする「医療モノ」で、脚本を同局の同ジャンルで看板コンテンツに成長した米倉涼子(47)主演の『ドクターX』シリーズ担当の中園ミホ氏(63)が手がけており、準主役が中井貴一(61)ということもあって、放送前から期待が寄せられていた。
「岡田さんの単独主演ということになってますが、実質的にはW主演作というか、むしろ中井さん演じる“九鬼静”の方が目立っていますね。
医療ドラマではありますが、『ドクターX』が“医者”が主人公であるのに対し、本作は“ナース”の物語。日本の“ナースが医師より格下の存在である”という風潮に、アメリカ帰りの主人公(岡田)が苛立っているのが物語の肝になっていると同時に、他の医療ものとの“差別化”に成功しています。新たなバディものとして大きな期待がされていますね」(テレビ誌編集者)
第1話で中井演じる九鬼静は、プライドの高い那須田歩(岡田)が初歩的な観察不足からくるミスを見逃した件を例に挙げて、
「医者は病気を見つけて病気を治し、ナースは人を見て、人を治す。あなたもちゃんと人を見ていればすぐにわかったはずです。 つまり、あなたはプライドだけが無駄に高いただの……馬鹿ナースです」
と辛らつな一言を浴びせる場面もあった。主人公の未熟さや、医者とナースの違いが分かりやすく視聴者に伝わるあたり、さすが中園氏の脚本である。
「一見するとスマートなようでプライドが高く頭でっかちな若いイケメンと、ふだんは昼行燈で飄々としつつも、裏で完璧にすべてお見通しなスゴ腕のシブいおじさん。分かりやすく対照的な2人が織り成すバディドラマという点では、水谷豊さん(70)主演の『相棒』と、一人の完璧超人が主役となる『ドクターX』のいいとこどり、という感じもしますね」(前同)