2022年、最も話題になったドラマのひとつであるNHK大河『鎌倉殿の13人』。小栗旬演じる主人公・北条義時を中心に、苛烈な権力闘争と鎌倉武士の壮絶な生き方を三谷幸喜脚本で描いた作品は、多くの視聴者の心を揺さぶった。本サイトは、日本列島を1年間熱狂させた『鎌倉殿の13人』について、芸能界随一の大河&日本史マニアである松村邦洋氏に取材。そこで明らかになった新たな事実とはーー。(第3回/全4回)
――松村さんは、ご自身のYouTube「松村邦洋のタメにならないチャンネル」で『鎌倉殿の13人』について語られていますよね。登場人物の中で、印象深い退場シーンはありましたか?
何かの記事で読んだところによると、秋元才加さん(34)演じる巴御前の退場シーンが、他の共演者が"みんな羨ましい”って言ったらしいです。史実からすると、和田義盛の妻になったというのは言い伝えでしかなくて、実際は結婚してなかったのではという説が多い。
多いんだけども、あえてそこを”遊び”でそういうキャラクターとして活かしたじゃないですか。最後、戦いながら駆け抜けて。実際、巴がその後どうなったかはわからないっていうな形だけども、「我こそは忠臣和田義盛の妻、巴なるぞ!」って言いながら退場っていいですよね。