最年少・藤井七冠20歳、羽生超え八冠へ!残るタイトル王座戦は「9月」、しかし最強のライバルが!!の画像
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 令和の天才が前人未到の記録に“王手”をかけた。

「5月31日、6月1日の名人戦第5局で、渡辺明名人(39・当時)を破り、藤井聡太竜王(20)が名人位を獲得。これで、史上最年少名人と、羽生善治九段以来2人目の七冠達成。残る王座位を獲得すれば、史上初の八冠の誕生です」(全国紙文化部記者)

 本誌の詰将棋連載も担当する佐藤義則九段は、「文字通りの快挙」だという。

「最年少名人は若くしてプロになり、順位戦を順調に昇級しないと挑戦できない、非常に難しい記録。今年を逃すと、その記録更新ができないという中、見事、名人になったのは圧巻です」

■強さが際立った名人戦

 名人戦は、藤井七冠の強さが際立ったという。その象徴が、時間的優位だ。藤井七冠は、勝利した4局すべてで渡辺九段よりも持ち時間を多く残していた。これは、渡辺九段に“異変”があったからだとか。

「渡辺さんが、ふだんはすぐに指せていた手に時間をかける場面が多く見られました。藤井さんの強さを認めるあまり、つい考えすぎてしまったのでは」(同)

 藤井七冠は“名前で勝てる”域に達しているのだ。

■幼少期はプロレスごっこ、集中力の高さも

 一方で、「仲間とプロレスごっこをする姿を見ているので、今の大人びた聡太には違和感があります(笑)」

 こう語るのは、愛知県瀬戸市の「ふみもと子供将棋教室」で、藤井七冠を5歳から指導した文本力雄氏。

 同氏は、集中力の高さこそが、藤井七冠が勝負強い理由の一つだという。

「対局が始まると、他の思いは一切、入ってこない。聡太は、その傾向が特に強い棋士だと思いますね」

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