口を開けば“○○ハラ”と言われ、どうにも息苦しいこの時代。人間味あふれる素顔を見せた男たちの無頼控。
昨年11月、新作映画『首』の公開を控えていた監督の北野武ことビートたけし(76)が、記者会見で久々に“毒ガス”を放った。
「冒頭、性加害問題が報じられているジャニーズ事務所の創業者の故・ジャニー喜多川氏をもじって、“初めまして、ジャニー北野川です”とあいさつしたんです。記者たちは、あっけに取られていました」(スポーツ紙記者)
何かとコンプライアンスが叫ばれる令和の時代は、芸能人の言動にも厳しい目が注がれる。だが、昭和から平成にかけての芸能界はもっと、おおらかだった。
そこで今回は、新年の“初笑い”にもってこいの、レジェンドたちの痛快な武勇伝を探ってみよう(以下、一部=敬称略)。
■吉村崇や明石家さんま愛車を破壊
まずは、その手の常習犯とも言える、たけしから。
「2015年7月に放送された『FNS27時間テレビ』(フジテレビ系)で、『平成ノブシコブシ』の二人が、笑いのために吉村崇の愛車であるBMWを破壊して、騒動になりました。その元ネタは、1991年の同番組で、たけしが車庫入れと称して、明石家さんまの愛車・レンジローバーをボコボコにしたことなんです」(番組製作関係者)
芸能レポーターの城下尊之氏は言う。
「たけしさんだから許されたという側面も、あったでしょう。僕らレポーターの前で突然、“放送禁止用語しりとり〜”と言って、テレビで放送できない、活字にもできない言葉を並べたこともありました。さすがに、それは、どこも報じなかったですね(笑)」(前同)
■コマネチ!はせんだみつおが3万円で売ったギャグ
怖いもの知らずのたけしだが、タレントのせんだみつおは、意外なエピソードを明かす。
「あの時代、芸人同士はパクリ合戦でした。たけしの代表ギャグのようにいわれている“コマネチ!”は、実は私が3万円で売ったネタなんです、ナハナハ」
3万円の原価で、ずいぶん稼いだものだ。