ボイストレーナー鳥山真翔「カラオケの発声法」麻美ゆまのあなたに会いたい!(後編)の画像
麻美ゆまと鳥山真翔(右)

 前回に続いて、ボイストレーナー・鳥山真翔さんとの対談です。有名女優から歌手、アナウンサーまで約3万人を指導されてきた鳥山さん。中でも鳥山さんが考案した『美顔ボイトレ』は一大ブームを巻き起こして、メディアでもよく取り上げられていました。

 前回は、どうしても無愛想になりがちなオジサン向けの表情筋を使ったしゃべり方を教えてもらいました。“目をしっかり開けて、アゴから上の筋肉を使ってしゃべる”というのがコツでしたね。今回は、皆さんも大好きなカラオケの発声法を教えてもらいました。

■鼻呼吸で共鳴させるように

ゆま「カラオケ好きの読者の人も多いと思うので、いい声の出る方法を教えてください」

鳥山「そうですねー。まず、多くの人が自分の本当の声を分かっていないんです」

ゆま「あ~! それ、分かります。私、自分の歌を録音して聴いたとき、すごく違和感を覚えたんです“私って、こんな声だったの!?”って」

鳥山「ほとんどの人が、そうだと思います。自分に聞こえている自分の声と、人に聞こえている声は違うんです。このことに気づかないと、当然、歌も上手にならないんです」

ゆま「確かに。自分では“この声でいい”と思って歌っていても、周りに聞こえている声は違うんですね」

鳥山「だから、歌うときもキーが合わないんです。自分の本当の声を分かっていないから」

ゆま「そ、そっか……でも、それって、どうすれば?」

鳥山「答えは単純です。自分に聞こえている声と、周りに聞こえている声が同じになればいいんです」

ゆま「できるんですか?」

鳥山「はい。なぜ、自分の声が違うのか。その理由は、口から声を出そうとしているからです」

ゆま「え? え? どうすればいいんですか?」

鳥山「鼻呼吸で、鼻腔に共鳴させるように声を出すんです。鼻と耳はつながっていますからね」

ゆま「む、難しい」

鳥山「いえ、これも前回、お話したように、アゴから上の筋肉を使った発声法を心がければいいだけです。すると自然と鼻呼吸になって、声が鼻腔で共鳴し合います」

ゆま「自分に聞こえている声と、周りに聞こえている声が同じになるんですね」

鳥山「そうです。結果的にキーも合うんです」

ゆま「やっぱり、そこがポイントなんですね」

■表情を使って歌う

鳥山「はい。それにカラオケを歌うときも表情は、すごく大事。キラキラとした表情で歌っていれば、声も魅力的に聞こえるものです。口だけで歌うのでなく、表情を使って歌う、という意識を持つといいですね」

ゆま「言われてみれば、歌手の方も歌だけでなく、表情も豊かですもんね」

  1. 1
  2. 2
  3. 3