父の管理する馬で弟の幸四郎が勝利

そしてもうひとつ、09年は、父・武邦彦が調教師としての定年を迎えた年でもありました。苦労する父の姿を側で見続け、「早く辞めてのんびりしてほしい」と思っていた僕にとっても大きな出来事で、なんか、ものすごくホッとしたのを覚えています。

残念ながら、当日、武邦彦厩舎のロードアムンゼンに騎乗した僕は6着に終わりましたが、そのぶんも弟幸四郎が奮闘。7番人気のエーシンフォーマーで見事に優勝し、オヤジ、幸四郎とともに僕も、人生初、最初で最後になるだろう口取りに参加させてもらいました。このときのスリーショットの写真は、今でも僕の宝物です。

この09年に行われたGⅢ「中京記念」は、河内洋厩舎のヤマニンキングリーで2着に惜敗。今年は、あのときに味わった悔しさを倍にしてお返ししたいと思っています。暑い夏。ますます熱い競馬をお見せしますので、次の週末、7月26日は、ぜひ中京競馬場に足を運んでください。

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