現在は東京スポーツを離れたが、プロレス界に多大な貢献をした柴田氏。その仕事のひとつとして、11年8月27日開催の、プロレス・オールスター戦ALL TOGETHERが思い出される。東日本大震災へのチャリティー興行として、日本武道館に17000人(超満員札止め)の観客を集めたのだ。

柴田 武藤さん、ALL TOGETHERでは、セミで小橋さんと組んで、矢野(通)、飯塚(高史)とやって、プロレス大賞ベストバウトにもなって。

武藤 まあ、あれはチャリティーだから、普段、俺たちのやってるプロレスの流れとは別の、お祭りと捉えてたよね。

柴田 いまだから言えるけど、僕個人としては対抗戦をもっと組みたかったんですけどね。いろんな提案をしたんだけど、会議を見てて無理だなって感じで。

武藤 まあ、結果的にはさ、2回で終わってるというのが事実ですよ。しかも、2回目は東スポさん主催じゃないし(12年2月19日・仙台サンプラザホール。主催は新日本、全日本、NOAH)。小橋なんてムーンサルトやったら怪我して、それで引退につながっちゃって。

柴田 でも、あれで昔のファンがだいぶ戻ってきたんですよ。久しぶりに観に来たって人が多くて。で、それからまた見続けてくれてる。そういう部分で、価値はあったと思いますね。

  1. 1
  2. 2
  3. 3