新日本プロレスの真夏の祭典「G1クライマックス」が大盛況のなか終わった。

そもそも「G1」とは競馬の最高峰レースの格「G1」からきている。競馬好きの坂口征二社長(当時)が名付け親だという。第1回(1991年)のときに「週刊プロレス」がその由来を報じていた。
なら、今回は競馬的な予想の視点から今年の「G1予想反省会」をしてみよう。

私は開幕前にこの「日刊大衆」のコラムで『予想の醍醐味を別にして言うなら、私はG1クライマックスはオカダ・カズチカが五連覇ぐらいしてほしいと思っている。』と書いた。理由は、子どものファンは今後しばらくオカダを見続ける可能性があるので、それならG1はしばらくオカダがビシッと決めてほしいと思ったのだ。つまり予想というより願望である。

ここで反省ポイント。「馬券予想」に自分の願望が入るとだいたいハズれる。勝手なロマンは自滅するのだ。ロマンよりも冷静に状況を把握したほうが当たる。

では出走馬の「近走」の成績から振り返ってみる。優勝した棚橋弘至は今年の上半期は「1・4」では存在感を見せつけたものの、その後は話題の中心にいたわけではなかった。逆にいえば、G1で一気に爆発させるタメがあった。こういう立場の「実力馬」はやっぱり来る。

オカダ・カズチカはG1直前の大阪城ホールでIWGPのベルトを奪取した。勢いのままG1も、と予想するか、「連勝」は難しいとみるか、馬券予想は人それぞれ。私は勢いにノッたのだがあと一歩だった。しかし決勝進出をかけた中邑真輔戦は名勝負だった。

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