現代風で颯爽としている清宮君に対し、僕が心を打たれたのは東北地方の有名校でサードを守っていた選手。「昭和臭い」のですよ、彼が。

ある試合で満塁の場面、彼は泥臭くファール、ファールで粘り続け、最後に走者一掃の長打を放ち、得意満面でガッツポーズを決めたんです。

スマートな選手が多いなか、これ以上ないガッツポーズ。そればかりか、彼は帽子を斜めに被っており、仕草は正に昭和の高校野球。ショートの選手は格好良い現代風なので、三遊間で時代の変遷を楽しめるのが何とも言えず面白かったですね。

みんな爽やかで格好良くなった現代の高校野球で、彼みたいな選手がまだ存在していたことが、僕にとって今大会を観戦していたなかで大きな収穫でした。

やっぱり「野球が一番!」ですね。


パンチ佐藤(ぱんち・さとう)プロフィール

1964年12月3日生まれ
亜細亜大学から熊谷組を経て、オリックスにドラフト1位で入団。プロ野球時代、トレードマークのパンチパーマと独特な発言で人気者に。引退後はタレントとしても活躍し、2015年シーズンからBCリーグ『武蔵ヒートベアーズ』の宣伝本部長に就任した。

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