ご相談の回答者
○弁護士・古川穣史
男女の問題から刑事事件まで、なんでもござれ。「一期一会」の精神で皆さんのお気持ちに向き合いたいと思います。一緒に最善の解決へと向かっていきましょう!
○ライター・もしだ
主婦でライター。宮沢りえ、ゴクミと同じ年齢(むろん面識はない)。法律のことはてんでわかりません!
○編集部・ブリ子
アラフォー独女。最近老後のために、高い保険に入りました。
もしだ:大勢から少しずつっていうのがアクドイよね~!
古川:まずこういう話になると、詐欺だから警察にという人が多いと思いますが、それは違います。
ブリ子:えっ、そうなんですか。
古川:最初から返すつもりが全くなければ詐欺といえるかもしれませんが、今回は返すつもりはあったみたいですから、詐欺というのは難しいでしょう。
ブリ子:そうなると弁護士さんなど第三者に相談する感じですかね?
古川:弁護士もいいでしょうし、貸した金額的には司法書士なども、相談できる相手ですね。
もしだ:へえ~! 知らんかった!
古川:今回は、お金を返してもらううえで、「相手が夜逃げしてしまってどこにいるかわからないこと」と「お金を貸したという証拠がないこと」の2つのハードルがありますね。
ブリ子:なかなか高そうなハードルですよね。
古川:だと思います。本当に夜逃げをして、行方をくらましてしまっていれば、居所を見つけるのは探偵さんのお仕事のように思いますし。
もしだ:弁護士さんでは相手の居所までは探せませんか?
古川:弁護士を利用することで相手の所在がわかる場合もあります。たとえば、過去の住所がわかっていて、そこから転出届等を出していれば、新しい住所の住民票を弁護士が取得することはできますね。
ブリ子:裁判等、訴えるためでなくてもそういった調査は可能なんですか?
古川:もちろん、訴えたりするということが前提になります。さらに、相手が見つかったとしても、証拠がないのでシラを切られたら難しいでしょうね。残っているというLINEの内容にもよりますが。
ブリ子:そうなんですか。でも、貸したお金が今回のように少額だと労力とお金を使ってなんとかするというよりは、嫌なことは早く忘れてお金は諦めたほうがいいんですかね。
古川:この金額だと、今後の教訓にしてもらったほうがコスパはいいかもしれませんね。
もしだ:今後は親しい間柄でもお金の貸し借りはしない! もしするときは証拠となる覚書などをもらう! ということですね。
【古川穣史(ふるかわじょうじ) プロフィール】
弁護士。一橋大学商学部、早稲田大学法科大学院卒業。離婚男女問題、遺産相続、犯罪・刑事弁護など幅広い分野を得意とする。八木良和法律事務所に所属。
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