美和 宗男先生「マイナンバーカード」届きましたか?

宗男 まだですねぇ。もうそろそろ届いてもいい頃ですよね?

美和 私もまだ届いてないです。周りもまだ届いてない人ばっかりですねぇ。一部では、誤配とかマイナンバー詐欺とかいろいろ問題が出ているみたいですが…。そこで今回は、マイナンバー制度を実施する“意義”というか、メリットやデメリット。国民生活への影響。知られざる問題や財務省の狙うところなどを宗男先生の独自の視点で伺いたいと思います。

宗男 「管理する」という意味では、役所にとってはこんな楽なことはないでしょう。同時に、全てがオープンにされちゃう危険性がありますね。各人の普通預金までわかっちゃうんだから。

美和 でも、「今でもわかる」という話ですよね? 税務署なんか。

宗男 それはもう、国家権力が「これは疑わしいから」と言えば…。本来銀行には「守秘義務」があるんです。私の場合なんかでも、以前全部調べられましたから。こっちは正直に全部オープンにしてるのにです。銀行なんか検察から言われたらもう全部開示ですよ。今だって国家権力によってやれるんですから、それが今度マイナンバー制度になったらもっと加速するということです。恐ろしいことですよ(怒)。

美和 宗男先生、いきなりご自分の話になりましたね(笑)。

宗男 実体験ですから!

美和 会社員が、アルバイト出来なくなるとかね。あと、裏金も作れなくなりますね。

宗男 「他では働きません」という契約書を交わして勤めながら、アルバイトをしている人もいるわけでしょ? そういうのも全部駄目ですよね。

美和 大変なことですよね、これから。

宗男 大転換ですよ。

美和 「大転換」がたくさんありますね。TPP、安全保障、マイナンバー。体力限界まで働こうとしたり、一発当ててやろうという人には、全然おいしくない。つまんない世の中ですね。

編集 ただ、今だとサラリーマンは所得全部が捕捉されているけれども、農家だとか個人事業主は捕捉されない。まあ「脱税」や「節税」もできなくなる。“税の公平性”という観点においては、ひとつのいいところなのかな?と。

宗男 日本の場合は、「資産は三代で全て国家財産に」という仕組みなのですよ。だから都会の人なんかは、土地を相続したとしても、税金払うの大変じゃないですか?マイナンバー制度なんかも、ある意味“官僚の大きな視点”に立ったやり方になっているんですよ。

美和 官僚は頭がいいですしね。

宗男 “頭がいい”んじゃなくて“勉強している”から、「どうしたらいいか?」という仕組みを知っているんですよ。ただ、“頭がよくない”から官僚は失敗しちゃう(苦笑)。

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