現役パチプロ・アンドレ「パチンコ事情」最前線!!
第23回 パチプロは見た「実録・これがゴト師の手口だ!」

 靴底に小石が挟まってる時がありますが、代わりに磁石を付けてホール内を行ったり来たりすればお金持ちになれるかも!? そんな妄想したことがあるポンコツパチプロのアンドレです。犯罪だからやっちゃダメですよ、絶対。

 今はどんなホールにも必ず「プロ・ゴト師の入店はお断りします」という貼り紙がしてあります。わし自身、止め打ち(いわゆる“変則打ち”の一種)を注意されてつまみ出されたことは過去にありますが、プロだと言う理由だけで入店を断られた経験はさすがにありません。「パチプロ」と大きく書いた名札を付けて入店するという罰ゲームをやろうとしたことはありました。誰がやるか!(笑)

 ところが、パチンコ店から不正な手段で出玉を奪う「ゴト行為」は、一発レッドカードで警察に通報されます。窃盗罪、建造物侵入罪など、いろんな罪に問われます。わしがはじめてゴト師(ゴト行為をする人)を見たのは昔の一発台(Vの穴に玉が1個入れば大当たりするパチンコ台)でした。ゴト行為といっても原始的で、玉がV穴のそばを通るタイミングでドンッ! 台をドツいたり、引っ張ったりする乱暴な手口です。やりすぎて上皿を割ってしまったり、ハンドルをスッポ抜いてしまう客も目撃しました。

 一発台は磁石ゴトもありました。わしが見たのは、手の甲を台のガラスの真ん中にピタッ。ほんの一瞬ですが、手を離したタイミングで大当たり。その客は、指にドデカイ磁石が付いた指輪をはめてました。わしの視線を感じると指輪の向きをクルッと内側に変え、そそくさと帰っていきました。

 プリペイドカード式のCR機が登場しはじめた頃は「不正カード」も見かけました。隣に座った客がろくに玉も打たずに、玉貸ボタンを連打。視線を感じると打ってるフリをしますが、大当たりどころかデジタルすら回してないのにドル箱が足元に積み上げられています。こっそりその人のカードの残高表示を覗くと、数字ではなく謎の記号が……。無限に残高が減らない変造カードでした。

 パチンコが最も隆盛を極めた20年前は、パチンコ台内部への不正改造が横行していました。異常に大当たりする、全く当たらなくなる、あるいは稀ですが“遠隔操作”なんてのも……。新台の輸送時や、夜間に店内へ侵入して不正基板を台に仕込んでおき、打っている時に台を操作して大当たりさせてしまう手口です。今では台のセキュリティが飛躍的に向上し、公的機関の抜き打ち覆面検査など様々な対策も講じられているので、限りなく根絶されてますけどのう。

 昔、とあるホールで「昨日の深夜にゴト師が不正基板を仕込みに来たんです!」と店員が教えてくれたことがありました。

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