『ふくしまおおぞらフェスタ2016』の音楽フェス出演に、パペットバラエティ番組での声の仕事などで大忙しの吉木りささん。世間の注目を集めた、彼女が常識ナシ男を叱り飛ばす番組の裏側や、意外な素顔について教えてもらいました!
――今日は吉木さんに“怒られ”に来ました。どうぞ、怒ってください。
吉木:アハハ。そうですね、このポンコツ野郎ぅ……。
――全然、ちがーう! 視聴者を思いっきり叱り飛ばす伝説の番組『吉木りさに怒られたい』(テレビ東京)のように、もっと厳しく!
吉木:いやいやいや(笑)。あれは番組の演出であって、普段の私は、あんなにひどい言葉を使いませんよ~。
――ご存じのない方のために説明すると、『吉木りさに怒られたい』シリーズでは、“海にスーツで来る社会人オーラ出しまくりの新入社員”や“若者言葉を無理に使おうとするポンコツ中年男”など、社会にいるムカつくタイプの人間に対して、吉木さんが怒りをぶちまけるんです。たとえば、どうぞ。
吉木:このポンコツ野郎!
――いいねえ。他には?
吉木:水洗便器野郎!
――くぅ~。もっと言って。
吉木:えっと……豚野郎、汗が気持ち悪いんだよ~!
――今のはショック。そこまで言わなくても……。
吉木:違いますよ。番組で使ったセリフを繰り返しただけですよ!
――こんな感じで、かつては『日本タレント名鑑』で“最も美しい顔”に選ばれた吉木さんが、イメージとは真逆の汚い言葉でののしってくれる番組なんですね。
吉木:DVDも発売されているので、見てくださいね。
――シレッと宣伝するなら、“DVD買えよ、このポンコツ豚野郎!”ぐらいのアピールをしてくださいよ。
吉木:できませんって(笑)。本当の私はオタクで、おとなしいほうなんですから。
――そのギャップが余計にコーフンさせるのです。実際、あれで今までとは違ったファンも増えたでしょ。
吉木:はい。番組の企画で私に怒られたい素人さんを募集したんです。そしたら、北は北海道から南は沖縄まで3000人以上の応募があって(笑)。ほとんどが男性だったそうです。
――全国のM男さんたち?
吉木:そうみたいです。で、抽選で100名の方が選ばれたので、私は皆さんの前で、まず“お前ら、こんなところに来るぐらいなら仕事しろよ!”って怒ってみたんです。すると、あちこちから“ご褒美ありがとうございます!”って声が。
――吉木さんも、実は男に罵声を浴びせる快感はありましたか?
吉木:それは、ちょっと目覚めた感じはしますね。ふだんは絶対使わない汚い言葉を人前で叫ぶと、なんかゾクゾクしちゃうんです。
――おおっ、やっぱり、ドSの素質はあったのかも。
吉木:昔から、羞恥心で顔を真っ赤にしちゃう男の人なんかも好きなんですよ。かわいいし、ちょっと意地悪したくなります。
――そういうお姉さんキャラもいい! ふだんは怒らないと言っていたけど、怒るときもあるでしょ?
吉木:いやあ、ほとんどないです。いろいろ振り返ると……。そういえば、ずっと昔、北海道の高校の文化祭に仕事で行ったんです。大自然に囲まれた学校で、リスも出ると聞いたので、私は楽屋で“リスを写真に撮りた~い”と言ったんです。
――うんうん。
吉木:すると、当時のマネージャーが“僕が撮ってきます”と言って出ていったきり、戻ってこないんです。本番が始まっても姿が見当たらず、私は一人で“どうしよう、どうしよう”ってなりながら、なんとかやり遂げたんです。で、終わった頃にマネージャーが戻ってきて、“リスはいなかったよ”って。
――マネージャーがいないほうが問題だよね!
吉木:ほんと、そう(笑)。さすがに、そのときは“どうして、来なかったの?”って怒っちゃいました。
――全然、怒っているようには聞こえないけど。
吉木:静かに怒るんです。口調は普通なんだけど、“氷点下ゼロ”ぐらいの視線で睨んでやりました。
――そんな“怒る美女”キャラが板についてきた吉木さんですが、発売中の今年のカレンダーがいつもとは違うイメージなんですよね。
吉木:ウフフ。あの時期だけ、ショートカットにしていたんですね。基本は私、セミロングなんですけど、思い切って短く切った時期に撮影したんです。
――ほんわかお嬢さんタイプの吉木さんとはまた違って、爽やかで格好よかった。
吉木:そう言ってもらえると、すごくうれしいです。実はあのカレンダー、めちゃくちゃ怒られたんで。
――え? 怒るんじゃなくて、怒られたの?
吉木:はい(笑)。別に何かあったわけでもなく、いつもの美容師さんと“ショートもかわいいかもね”と盛り上がって、勢いで髪をばっさりカットしたんです。そしたら、イメージの問題があるとかで“なんで勝手に切ったんだ!?”と、事務所に激怒されました。
――まあ、事務所の言うことも分かります。
吉木:それで元の長さに戻したんです。ある意味、ショートの吉木りさが見える超レアなカレンダー(笑)。
――今からでも買うべきだね、ポンコツ野郎は。
吉木:ポンコツじゃないですよ~(笑)。