さて第2のサプライズとなった林家三平のメンバー入りについては、日本テレビから、「今までにないキャラクターと40代という若さ」と発表はあったものの、やはり様々な憶測が飛び交っている。

「実力的には大きく見劣りすると言える三平の起用だけに、先代の時代から一門を後援する企業や資産家からの要請があったとか、三平の妻で元女優の国分佐智子人脈に連なる芸能界のドンからの後押しがあったなどなど、何か大きな力が働いたのではと、もっぱらです」(芸能記者)

 だが、演芸関係者は、この裏に10年にもわたる“愛憎ドラマ”の存在を明かすのだ。そのドラマの主人公は、2004年、病気で倒れた師匠・こん平の“代役”として笑点メンバーとなった林家たい平である。「こん平の林家一門を牛耳る、“おかみさん”こと先代三平の妻・海老名香葉子さんは、笑点のこん平の席を末っ子の三平に継がせたいと、ずっと思っていたそうです。しかし、こん平が倒れた04年は、三平はまだ真打になりたて。年も30代前半と若すぎたこともあり、あくまで“代役”として、たい平を番組に送り込んだそうです」(演芸関係者)

 しかし、その後、たい平が番組内で存在感を増すようになると、おかみさんは「そろそろ三平を出して!」と、番組幹部に直訴し、たい平降ろしに動いたというのだ。さらに、演芸関係者は驚くべき話を続ける。「師匠のこん平も、おかみさんの言いなりなんです。こん平は見舞いに訪れるたい平に対し、“早く代わってやれ!”と何度もツラく当たっていたそうです」 そんな仕打ちを受けながらも、師匠を立て続け、海老名家のことを一切悪く言うことがなかったたい平を、大喜利メンバーは篤くサポートしていたという。

「今回の三平の新メンバー入りは、おかみさんの“営業”がついに実ったと言えるかもしれませんが、それを最も喜んだのは、長年の重圧から解放されたたい平でしょう。さらに、彼は24時間マラソンのランナーとして日テレとの結びつきをより強めることになった。だから、もう降板の心配はないですね」(前同)

 昇太を新司会として迎え、新メンバーとして三平がお披露目された5月29日、たい平の24時間チャリティーマラソン挑戦も発表され、たい平は、「力不足ということは重々承知ですが、皆さんの思いを乗せて走ることを決断しましたので、よろしくお願いします」と涙ながらに決意を述べたが、「24時間マラソン挑戦が決まって泣いた人は聞いたことがありません。この10年のたい平の頑張りを考えると、あの涙の裏には万感の思いがあったに違いありません……」(演芸関係者)

 とはいえ、三平の起用理由を「若さ」と発表した日テレに、ウソがあったわけではないようだ。実は、水面下で日テレが進める“笑点5か年計画”なるものが存在するというのだ。日テレ関係者は、こう明かす。

「今回の人事のテーマは、未来の笑点を見据えた“若返り”でした。5か年計画とは、今から5年以内ごとにメンバーを若返らせていくというもの。次は78歳の林家木久扇師匠です。後任は息子の木久蔵さんが有力ですが、その次は三遊亭好楽、三遊亭小遊三、円楽と、5年以内ごとに若手に切り替えていくといいます。日テレは、すでに布石を打っています。好楽の息子・王楽には、『映画天国』という映画番組のナビゲーターに就任させ、世間の認知度を上げさせる戦略に出ているんですよ」

 出演者、落語界、そして局が主導権を取り合わんとする国民的人気番組の今後は、いかなるオチが待ち受けているのだろうか。

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