小池百合子東京都知事「国民に大ウケ」本当の理由の画像
小池百合子東京都知事「国民に大ウケ」本当の理由の画像

 テレビで顔を見ない日がない、日本の首都を牽引する彼女。国民的人気を博す“女帝”の豪腕ぶりを、完全検証する!

 “都民ファースト”を旗印に掲げた小池百合子東京都知事(64)の快進撃が止まらない。都知事に就任してからの2か月で豊洲新市場移転にまつわる問題点を暴き、建設費が高騰した2020年東京五輪・パラリンピックの3施設の見直しを提言するなど、矢継ぎ早に繰り出す“小池流改革”に、多くの都民、国民が注目している。今年7月の都知事選では、自民党の推薦を得られないまま、“造反”して立候補。結果、自公推薦の増田寛也氏、野党が推した鳥越俊太郎氏に圧勝した。その人気と支持率の高さを目の当たりにした自民党執行部は、“反小池”色を鮮明にしていた自民党都連の頭越しに小池氏を取り込む作戦に出た。

「10月6日には、二階俊博自民党幹事長と下村博文自民党都連会長が都内のホテルで小池都知事と会談。都知事選で小池氏の支持に回った若狭勝衆院議員がその小池氏の抜けた東京10区の衆院補選に出馬するにあたり、一致団結して支援することを確認しています」(全国紙政治部記者)

 都知事選直後は小池氏を支援した“造反区議”7名に離党勧告を出すなど、強硬な姿勢だった都連だが、早くから“撃ち方やめ”を指示していた二階幹事長の意を受けて、小池都知事と“手打ち”をした格好だ。「自民推薦の増田氏ではなく、小池氏を支援した若狭氏は二階幹事長から口頭で厳重注意を受けたものの、ちゃっかり、その小池氏の後継候補に収まりました。ここまでの展開は、まさに小池氏と若狭氏の目論見通りでしょう」(全国紙都庁担当記者)

 なるほど、勝てば官軍とはよく言ったものだ。その補選の告示日となった10月11日、東京・池袋駅西口に若狭候補、小池都知事、二階幹事長、下村都連会長がそろい踏み。華々しく第一声を上げたが、「小池都知事のお膝元だけあって、集まった聴衆からは期せずして“百合子コール”が巻き起こりました。2005年の、いわゆる郵政選挙で小泉首相の刺客として旧兵庫6区から東京10区に鞍替えした小池氏ですが、今ではすっかり地元に定着。選挙では万全の強さを誇っています」(前出の全国紙政治部記者)

 前日に、小池都知事は同じく衆院補選が行われる福岡6区に飛んでいた。6月に急逝した故・鳩山邦夫氏の次男、鳩山二郎候補の応援演説のためだ。「福岡6区は自民公認の調整がつかず、鳩山候補と自民福岡県連会長だった蔵内勇夫県議の長男・蔵内謙候補が無所属のまま争う分裂選挙になっています。生前の邦夫氏と親交があった小池都知事が義理堅く応援に駆けつけてくれたことは、二郎候補にとって百人力でしょうね」(前同)

 その一方で、小池氏は10月3日放送の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)に出演し、ぶっちゃけキャラを披露するような親しみやすい一面もある。「稲垣吾郎の父親とは池袋のウエスタンバーで一緒にカラオケをする間柄だと明かしたり、中居の“ご結婚されてるんですか?”という質問に“出戻りです……そんなこと、言わせないでよ”と気さくに答えたり。あのやり取りで彼女の好感度の大幅アップは確実です」(テレビ誌記者)

 このように、今の小池都知事は至る所で引っ張りだこなのだ。そんな彼女の超絶人気の背景には都知事選で見せたパフォーマンス、女っぷりのよさがあることは間違いないだろう。「後出しジャンケンが絶対有利といわれた都知事選で先出しジャンケンをし、自民党都連の横やりにもブレることなく初志を貫徹した彼女の姿勢は、確かにアッパレでしたね」と前置きをする、評論家の小沢遼子氏が言う。

「既成政党に頼らず“孤立無援”の闘いを演出するやり方も、お見事でした。もっとも、彼女は今も自民党に籍があるんですけどね。豊洲市場問題では石原慎太郎元都知事を引っ張り出し、東京五輪では森喜朗五輪組織委員会会長とやり合う。大ボスといわれる人物にも堂々と自分の意見が言える点も評価できます」 確かに豊洲に盛り土(もりど)がされず、地下に空洞があったことも、五輪予算が青天井のまま膨らみ続けていることも、小池都知事の誕生なくして明るみに出ることはなかっただろう。

「小池さんのバイタリティは並外れてます。思い立ったら即行動。都庁の役人も“あれほど精力的に仕事をする知事は記憶にない”と舌を巻いています」(前出の全国紙都庁担当記者) 都知事自らが「ブラックボックス」と形容した都議会と都庁のあり方には厳しい目を向ける一方、11日には公約通り、自らの給与を半減する条例案を都議会で成立させるなど、有言実行の人でもある。

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