――関西出身ながら、ジャイアンツファン、そして猫好きという情報も入っています。

豪 地元では、「なんで、巨人なんや?」と言われ続けてきましたけど、子どもの頃からジャイアンツひと筋なんですよ。ヒーローは、なんと言っても松井秀喜さん。雑誌に、松井さんが巨人軍監督に就任するかもしれないという記事が載っていたんですけど、監督になってくれたら本当にうれしいんだけどなぁ。それと猫。今、ある相撲部屋で暮らしている2匹の猫が話題ですが、自分は子どもの頃、1年に1回くらいの割合で猫を拾っていたんですよ。だから、実家には猫や犬がいつもいて、賑やかでしたね。今も3匹くらい猫を飼っていて、実家に帰る楽しみの一つになっています。

――相撲の話題に戻って、九州場所では、久しぶりとなる日本人横綱の誕生が期待されています。大関は、そのプレッシャーの渦中にいるわけですが……。

豪 秋巡業では、徐々にペースを上げて行って、中盤以降はいろいろな関取と稽古することもできて、充実していました。横綱という地位は、周囲の方がおっしゃるように、力士にとって、究極の目標なのかもしれません。ただ、自分の中では、そういうことを気にしないで相撲を取ることが一番大切なんじゃないかと思うんです。初日から、いきなり千秋楽のことを考えろと言われても難しいように、九州場所でも、秋場所のときのように、その日の一番に集中できれば、結果がついてくるかもしれません。つまりは、毎日の積み重ねなんですね。一歩一歩積み重ねた先に見えてくるのが、横綱なのではないかと思っています。

「無責任なことは言いたくないので……」と、豪栄道が“綱取り”を宣言することはなかった。だが、逆にそこが豪栄道らしさであり、彼の心意気なのだろう。この男なら、大きな仕事をやり遂げてくれる――。そんな期待感いっぱいの九州場所の豪栄道から、目が離せない。

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