その中で、一歩リードしていると目されていたのが、サンディエゴに本拠地を置くパドレスだ。「パドレスは、日ハムと業務提携しているんです。日ハムの金子打撃コーチがパドレスに留学したり、先月にはパドレスでシニアアドバイザーを務めていたランディ・スミス氏が、日ハムのフロント入り。とにかく球団の繋がりが深いため、争奪戦で優位に立っているとされています」(前同)

 しかし、日米間選手契約に関する協定で、日ハムが、代理人の選定を含め、大谷の移籍先には一切関与できないことになっており、球団間にどれだけ太いパイプがあろうと、移籍先を決めるのは大谷自身なのだ。本人の意思次第となると、急浮上してくるのが、ランディ・ジョンソンが在籍したことで知られるダイヤモンドバックスだという。

「大谷が高校時代に、一時とはいえ、メジャー行きを決断したのは、元ドジャースの小島スカウトの存在があったから。大谷の高校時代、岩手まで足繁く通っていた彼の恩に報いるべく、当時の大谷は、ドジャース行きを決めたといわれています」(前出のデスク)

 結果的に大谷は、日ハム入りし、小島スカウトを裏切る形となってしまった。「現在、小島スカウトはダイヤモンドバックスのアドバイザーとして活躍しています。なので、大谷は当時の贖罪の意も込めて、ダイヤモンドバックス入りする可能性は非常に高いと思いますよ」(前同)

 ダイヤモンドバックスは、ロッテを戦力外になった中後悠平とマイナー契約を結び、大谷の世話係の役を期待するなど、大谷の受け入れ態勢を整えているが、はたして――。

 今オフのメジャー入りが囁かれるのは、大谷だけではない。大谷の花巻東時代の先輩・菊池雄星(西武)もその一人。昨オフの契約更改の場で、メジャー挑戦の意思を球団に伝えていたことが明らかになったのだ。

「菊池の移籍は早くても18年オフとされていますが、本人のメジャー志向は強く、球団も菊池の今季の成績次第では、今オフでもポスティングでの移籍話がくれば、すんなり認めるとか」(前出のスポーツ紙記者)

 打では、横浜DeNAの筒香嘉智にメジャー挑戦が噂される。「当人は興味なしと言っていますが、WBCでメジャーの投手をガンガン打ち込めば、オフには複数球団から声がかかる可能性もあります。すべてはWBC次第」(前同)ということだ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4