尊敬する先輩の一人、大井競馬の的場文男騎手が地方競馬通算7000勝を達成しました。文字にすると、7に0が3つですが、実際に一つずつ積み上げるとなると、これはもう気が遠くなるような、とんでもない数字です。正直、すごすぎて、ちょっと言葉が出ません。

 記録達成後のインタビューがまた、かっこ良くて。「7000勝は達成しなければいけないもの。次の7151勝は目標。東京ダービーも同じ。達成できればいいなと思っている」

 “二度と破られることはないだろう”といわれた大先輩、佐々木竹見元騎手の背中を見つめ、いまだ、ご自身が成し遂げていない東京ダービー(今年は6月7日)を睨んでいるその姿勢は、プロとはいかにあるべきかを、僕ら後輩に教えてくれているような気がします。

 今年、48歳の僕は、9月で61歳になる的場文男騎手から見たら、まだまだ、ひよっこ。これからも、先輩の背中を追いかけ、少しでも近づけるように努力を重ねていきたいと思います。――的場さん、本当におめでとうございます!

 さぁ、そして今週末、中央競馬では、G1「安田記念」が行われます。僕が初めて、このレースに挑んだのは、デビュー4年目の1990年。パートナーは……あの、オグリキャップでした。初めてのコンビで、初めての挑戦……当時は緊張とプレッシャー、期待とワクワク感……いろんな感情が押し合い、へし合いしていましたが、今は、オグリキャップに乗れて本当に良かったという気持ちでいっぱいです。

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