浅野温子「角川春樹監督に怒られて…」ズバリ本音で美女トークの画像
浅野温子

 縁のある角川春樹監督の最後の監督作品に出演した浅野温子さん。台本に真摯に向き合ったと話す彼女が、現場で“監督に要求されたこと”とは? 過去の出演作についても振り返り、思い出話に花が咲く!

――今回、出演された映画『みをつくし料理帖』は、江戸時代の神田にある蕎麦処で働く女料理人・澪(松本穂香)を主人公にした人情劇です。

浅野 原作が高田郁さんの同名の時代小説シリーズなんですが、私、昔からファンだったんです。澪が自分の味を見つけると同時に、自分で運命を切り開いていくところがサスペンスのように描かれているから、一巻読み終えると、もう次が待ち遠しかったくらいだったんですよ。

――演じられたのは澪が住む長屋の隣人・おりょうですが、演じるうえで、どんなことを心がけましたか?

浅野 長屋の住民の代表として、澪と一緒に住んでいる芳(若村麻由美)の2人を快く迎えられる温かい雰囲気や気持ちのうえでは豊かな感じが出せたらいいなって考えていたんです。それと澪が働く料理店に来てくださるお客さんとお客さんの間をつなげればいいなって思ったんだけど、現場に行ったら、そんな演技プランは強く壊されました(笑)。

――何があったんですか?

浅野 おりょうとしては、やっぱり澪ちゃんの大事なお店を盛り上げてあげようと、澪ちゃんの幸せを願ってなんですけど、なんだか、お客とのバトルになりましてね。“澪ちゃん、ごめんね”っていう感じかな(笑)。

――ハハハハ、ドタバタ劇になっちゃったんですね。角川春樹監督から注文はありましたか。

浅野 私は台本に非常に真摯に向き合ったつもりで、台本にあるセリフの一言一句を、ちゃんと遂行しようと思ったんです。でも、角川監督からは「もうちょっと考えて(現場を)盛り上げろ」と言われまして(苦笑)。どこまでやればいいのか、悩みました。

――難しい注文でしたね。

浅野 音声部のスタッフからは「声がデカいんだよ」みたいなことも言われまして(笑)。他の役者さんのセリフまで消しちゃったみたいだったんです。だから、角川監督に「すいません。他の、ちゃんとした芝居を消しちゃうみたいなので、自分はちょっと静かに演やりまーす」って言ったら、「なんで、静かに演るんだよ」って怒られまして(笑)。この現場をどうまとめていいのか、ちょっとよく分からなくなったんですけど、役者は監督には弱いもんですから、監督の言う通りにやってみました!

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