逝去・千葉真一さんからのメッセージ「死ぬまで、映画と闘ってますよ」の画像
千葉真一 撮影/弦巻勝

 8月19日、俳優の千葉真一さんが、新型コロナウイルスによる肺炎のため入院していた千葉県・君津市の病院で亡くなった。82歳だった。

 2012年、『週刊大衆』の取材に答えた千葉さんは、熱い映画への思いをインタビューで伝えてくれていた。鎮魂の意味を込めて、ここで再び掲載する。

■50代のパワーと若さを取り戻したいんです

 この1月で37歳……その反対、73歳になりました(笑)。若い、といわれることもありますが、けっして若くないですよ。ただ、気力だけは誰よりもあります。自分には日本の映画界を変えなきゃならない、という大きな野望があるんです。映画革命を起こさなければ変わらない、誰かがやらなきゃ、という思いが、僕の心の中ですごく燃え続けている。だから、相変わらず肉体を鍛え、知識もしっかりと持ちながら、走っている最中なんです。

 僕はほんっとにね、50代に戻りたい。最近やっとね、革命起こせそうになってきてるんです。だけどね、73歳になっちゃった。50代のパワーと若さを取り戻したいんです。まだまだやることがいっぱいある。

 わかっていただきたいのは、僕はアメリカ映画に出たくてアメリカに行ったんじゃないんです。両足をしっかりつけて、あそこで日本映画を撮りたいんです。その1発目が新渡戸稲造の『武士道』(注1)です。もう脚本できました。深作さん(注2)の影響なんですけど、僕が全部書きました。スピルバーグが見たいっていってきてるんですよ。

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