振り込め詐欺師の“魔の手”は、今日も善良な市民の懐を狙っているようだ。
「警視庁によると、昨年の振り込め詐欺などの特殊詐欺の認知件数は約1万3500件、被害額はおよそ280億円です。1日あたり約7600万円の被害額で、事件の7割が1都3県や大阪など大都市圏で起きています」(全国紙社会部記者)
人間関係が希薄な都会だからこそ、詐欺師がつけ入るスキが生まれるのだろう。
「ただ、詐欺の手口が広く知られたこともあって、摘発件数は7424件と過去最多でした。都内杉並区に住む、ある80代の女性は騙されたフリをして、これまで4度も犯人の逮捕に貢献したそうです。今年9月にも、不審な電話を受けると、すぐに警察に通報して協力。この女性は、詐欺を見抜く“マイルール”を持っているそうです」(前同)
詐欺に詳しいジャーナリストの多田文明氏は、こう語る。
「今の詐欺は、息子をかたる人間、実際に金を受け取る人間と分かれるなど、非常に巧妙です。事前に策を用意することが、身を守るうえで非常に効果的です」
そこで今回、詐欺師をやり込めた実例を基に、「撃退テク」を伝授したい。