■『トキメキ☆成均館スキャンダル』から演技派俳優へ成長

「ユ・アインは高校時代に学園ドラマでデビューしました。一躍スターの仲間入りをしたのは、ドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』(2010年)の“コロ”役です。JYJユチョン(35)、『キム秘書はいったい、なぜ?』のパク・ミニョン(35)、そして『ヴィンチェンツォ』のソン・ジュンギ(36)など、同世代のスターを輩出した作品で、韓国のみならず、日本やアジアでも大ブームとなりました。

 演出を『ミセン−未生−』『シグナル』『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』などのキム・ウォンソク監督が手掛けているのですが、このキム監督は新人起用に定評があります。ユ・アインもソン・ジュンギも、その頃からキラリと光るものがありました。

 ユ・アインとソン・ジュンギは男性同士ながら、このドラマで同年のKBS演技大賞のベストカップル賞を受賞しています」(『韓国TVドラマガイド編集部』スタッフ)

 ユ・アインのその後の活躍は目覚ましく、メロドラマ『密会』(2014年)で年上女性と恋愛するピアニストを演じたかと思えば、主演時代劇『六龍が飛ぶ』(2015年)では血気盛んな若武者、映画『ベテラン』(2015年)では悪役の御曹司、村上春樹原作の映画『バーニング 劇場版』(2018年)では小説家志望の若者を演じるなど、その多彩な演技が高く評価されていく。

「数多くの出演作があるユ・アインですが、個人的なお薦めは映画『ベテラン』と『王の運命−歴史を変えた八日間−』(2015年)です。悪役や悲劇の主人公であれだけ人気を得たのは、珍しいと思います。出演した映画は、ほぼすべて高い評価を受けており、この年代の俳優では演技派トップと言えるでしょう」(同編集部スタッフ)

画像:映画『ベテラン』ポスター
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