――今年の夏は、いい夏にしたい! 昨年同様、今年も函館、札幌と続く北海道をメインに騎乗予定を組んでいます。その初日となる10、11日の函館で3勝。まずまずのスタートを切ることができました。この2日間の函館の天気は、土曜日が曇りのち晴れで、日曜は快晴。気温は20度前後で、スタンドで観戦するファンにとっても、ジョッキーにとっても、馬にとっても、最高の競馬日和でした。

 どしゃ降りだろうが、酷暑だろうが、吐く息が真っ白になる寒さの中であろうが、常にベスト騎乗を心がけるのが、ジョッキーに課せられた仕事です。

 それはそうなんですが、この2日間の函館のように、最高の条件で開催されるレースは、それだけで気持ちも盛り上がリます。

 そんな中、1つ目の勝利を挙げたのは、7Rの3歳以上1勝クラスに出走した、スワンヤブナート。吉田勝己オーナー、須貝尚介厩舎の所属馬で、未勝利戦を勝った前走同様、強い競馬をしてくれました。今後が楽しみな1頭です。

 2つ目の白星は、翌日曜の1R3歳未勝利戦で、キャロットファーム、音無秀孝厩舎のメルヴィル。ここまで6戦して2着4回。前半、好位をキープし、直線で抜け出すという競馬で、あと一歩まで迫りながら、最後の一歩が届かないというレースが続いていました。

――その一歩を埋めるには、どうすればいいのか? 天気は晴れで、良馬場。しかも、開幕週とあって、内、外ともに、芝の状態は最高です。しかも、抽選で引き当てた枠は、1枠2番。この条件を最大限に生かすため、逃げるという選択をしたところ、最後は後続を突き放すという強い競馬をしてくれました。この競馬ができれば、上のクラスでも間違いなく戦っていけるはずです。

 3つ目の勝利は、来年のクラシックを目指す5Rの新馬戦です。僕がコンビを組んだのは、ハーツクライ産駒の牡馬クリダーム。スワンヤブナートと同じく須貝先生が管理する馬で、オーナーは、今年のダービー馬ドウデュースの松島正昭オーナーが立ち上げたクラブ法人「インゼルレーシング」。クラブにとっても、このレースがデビュー戦でした。

 能力は間違いなくあるけど、一生懸命に走りすぎる性格が、レースで、どう出るのか――。期待と心配が半々で臨んだ結果は、半馬身差の勝利。このレースに限らず、関係者の皆さんの顔に笑みが広がっていくのを見るときが、騎手にとって、最高の喜びです。

 今週末、日曜は阪神で、アリーヴォで春競馬最後のG1、宝塚記念に挑む予定です。前走、大阪杯で3着。一瞬“勝てるかも⁉”と思わせてくれたアリーヴォが、今度はどんな競馬をしてくれるのか。強力なライバル相手でも、大きな勲章をつかむチャンスは必ずあります。

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