JRA重賞350勝まで、マジック1――。そろそろ、決めたいと思って臨んだ、G3エルムS(ダート1700メートル)ですが、あと一歩及ばず、記録達成は持ち越しとなってしまいました。

 とはいえ、このレースで僕のパートナーを務めてくれたウェルドーンは、精一杯の競馬をしたと思います。当初の予定では、8月11日、門別競馬場で行われた古馬牝馬による交流重賞Jpn3ブリーダーズGCに出走するはずでしたが、補欠馬になったことで、このエルムSに路線変更。出走14頭中、唯一の牝馬挑戦だったにもかかわらず、スタートから積極的な走りで、札幌競馬場に足を運んでくださったファンの皆さんから、大きな拍手をいただきました。きっと、夏の涼しい北海道が良かったんでしょう。体調的にも、戻ってきているというよりは、前よりもいいくらい。自信を持って乗ることができました。ただ……あそこまで行ったら勝ちたかったなぁと。それが正直な気持ちです(苦笑)。競馬に、“タラレバ”はありませんが、先頭に立った瞬間、フワフワしたところさえ出さなければ……。う〜ん、残念でした。

 2日間の成績は、13戦して、3勝、2着3回、3着2回。2着と3着が全部、勝ちだったら、最高にうれしいお酒を飲めたと思いますが……だけど、これが競馬ですね。

 3つの白星。3歳未勝利のメルシーとイラーレ、札幌日経オープンのハーツイストワールは、次戦以降も期待が持てそうな走り。収穫は大の2日間でした。

 さぁ、それでは、気持ちも新たに、今週末の競馬です。メインは、札幌を舞台に、2日間、計4レースのポイントで争われるワールドジョッキーシリーズの開催です。

 前身であるワールドスーパージョッキーシリーズがスタートしたのは、1987年。舞台は阪神競馬場で、優勝ジョッキーとして歴史に名前を刻んだのは、アイルランドのC・アスムッセン騎手でした。

 世界を舞台に活躍している超一流のジョッキーが集う大会が日本で開催されると聞いたとき、最初は「嘘でしょ!?」と思ったほど(笑)。そこからは毎年、この大会が開催されるのを心待ちにしていました。

 僕が優勝したのは、92年の第6回の一度だけ。15年以降、札幌に舞台を移し、ワールドオールスタージョッキーズに名称が変更されてからは、まだ優勝の経験がありません。

 昨年、一昨年はコロナ禍の影響で中止。3年ぶりに復活する夢の祭典に出場するJRA代表は、C・ルメール、川田将雅、横山武史、福永祐一、松山弘平に、黄綬褒章を受賞した先輩、柴田善臣騎手と僕の7名。地方競馬から、岡部誠騎手の参戦が決定しています。

 ふだんの競馬とはちょっと違う、一流ジョッキーによる腕比べ。ぜひ、札幌競馬場に足を運び、夢のレースを楽しんでください。

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