「北海道で水たばこに目覚め脱サラカフェバー店主に!」日下慶太「水たばこと写真集に心酔する男の巻」珍談案内人・吉村智樹のこの人、どエライことになってます!の画像
日下慶太

 関西に生息するアヤシくてオモロい人たちに、大阪出身・京都在住の人気ライター・吉村智樹が直撃インタビュー!

■大阪に愛煙家のオアシス誕生!写真集を眺めつつ至福の時間を

 通天閣のすぐそばに、オープンしたカフェバーが話題になっている。名前は『写真とシーシャ イマジネーションピカスペース』。300冊以上あるという写真集を眺めながら、シーシャ(水たばこ)を楽しめる、前代未聞の店だ。

「シーシャは12種類。ブレッソン、サルガドなど有名写真家をイメージして、味や香りを独自にブレンドしています」

 こう語るのは、この店をプロデュースしたコピーライターの日下慶太さん(45)。

 シーシャは一種類2500円で、500円までのワンドリンクつき。メニュー表には、どんな味や匂いかは一切、書かれていない。客は写真家の名前から、シーシャのフレーバーを推理して注文するシステムだ。

 たとえばアメリカ南部の切ない風景を撮り続けた「エグルストン」なら、ブルーベリーとヨーグルトでアメリカらしさを、ミントで切なさを表現している。

「写真集を開きながらシーシャを吸うと、作品の世界にさらに没頭できるんです。僕自身が、そんな時間が大好きだったので、“いっそ店にしよう”と考えました」

■大手広告代理店を退職して店を開業!

 彼がシーシャにハマったのは、およそ1年前。友人と北海道でキャンプをした際に、大自然の中で喫煙した。そこで得た心地よい陶酔感が忘れられなくなったという。

「シーシャは煙を水にくぐらせて濾過するので、ニコチンがかなり減少します。それに1回の燃焼時間が長く、ゆったりしたひと時を過ごせる。そこが、いいんですよ」

 すっかりシーシャに魅了された彼。ついには、昨年末に20年間勤めた大手広告代理店『電通』を退社し、フリーランスに。そうして、この店の開業に至った。

「店を開くと決めてから、会社を辞める準備をしながら写真集をそろえました。私物もありますが、多くは新たに購入したものです。古今東西の写真集がここまで一堂に集まっている店は、なかなかないと思います」

 かく言う日下さんも「ケイタタ」名義で写真家としても名を馳せ、写真集『隙ある風景』(私家版)は造本装幀コンクール日本印刷業連合会会長賞を受賞している。彼が撮ったクスッと笑える写真集を鑑賞しながら、喫するシーシャもまたオツなものだ。

 さて、そんなシーシャだが、「ヤバイものではないか」という誤解もある。吸う人の至福の表情が、どうしても非合法感を醸し出してしまうのだろう。

「もちろん合法です。たばこの小売販売許可を得たうえで営業しています。安心して、お越しください」

 このところ、どこへ行っても禁煙で、愛煙家は肩身が狭い世の中だ。たばこを存分に吸える店は、大阪のオアシスと言えるだろう。

 写真集を愛でながらシーシャを味わい、心の中の新しいページを開いてみてはいかが。

よしむら・ともき「関西ネタ」を取材しまくるフリーライター&放送作家。路上観察歴30年。オモロイ物、ヘンな物や話には目がない。著書に『VOW やねん』(宝島社)『ジワジワ来る関西』(扶桑社)など

吉村智樹のこの人、どエライことになってます!

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