「引退の覚悟を胸に秘め大ヒットを目指す!」鈴御はん「引退の覚悟を胸に秘め、大ヒットを目指す」珍談案内人・吉村智樹のこの人、どエライことになってます!の画像
鈴御はん

 関西に生息するアヤシくてオモロい人たちに、大阪出身・京都在住の人気ライター・吉村智樹が直撃インタビュー!

■イラストレーターが歌手に!失意の中で出会った人生の転機

 奈良で「頭にリンゴを載せた女性」が話題となっている。

「お風呂と睡眠時間以外は、ずっと頭にリンゴを載せて暮らしています。出かけるときも、リンゴを載せたまま。飛行機では、キャビンアテンダントさんが私の頭を見て、わざわざリンゴジュースを持ってきてくださるんです」

 こう語るのは11月でデビュー9周年を迎える歌手「鈴御はん」。月に一度のライブや、連日TikTokで昭和レトロポップスを配信するなど、精力的にアーティスト活動を行っている。外出時は必ず頭にリンゴを載せているため、いつしか「目撃すると幸せになれるリンゴの妖精」だと、口コミで広まったのだ。

 もともとは人気イラストレーター。しかし、自動車事故に遭い、イラストレーターの命である利き腕が麻痺する事態に陥った。

「リハビリにおよそ半年を要し、その間にイラストの仕事はなくなってしまいました」

 失意の中、彼女は復帰を目指し、得意のパステル画を販売するアトリエショップを開く。この店に頻繁に訪れたのが、演歌や歌謡曲の作詞作曲をしている水無月純氏。店に訪れるたびに、「歌手にならないか」と熱心に口説いてきたのだそうだ。

「それまで、歌手になりたいなんて考えたこともなかった。ただ、最後のお弟子さんが家庭の事情で引退してしまい、とても落ち込んでおられて。つい同情して、“やってみます”とOKしてしまったんです」

■改名のきっかけは有名芸人との共演

 想像すらしなかった歌手生活がスタート。渡された曲のタイトルは『りんごりんごりんご』。歌詞に「りんご」が何度も出てくる童謡風の歌謡曲だ。

「当時は内心“こんなダサい曲、歌うのはいやだ”と思っていました。それに、実はリンゴよりも柿や梨が好きで(苦笑)。けれどもステージで披露すれば、お子さんからお年寄りまで大盛り上がり。“お客様が、こんなに喜んでくださるのなら、この曲をもっと広めたい”、そう考えたんです」

 頭に載せるリンゴの模型は軽量化に試行錯誤を重ね(本人いわく『品種改良』)、すっかり頭になじんだ。そんな彼女が名前を「鈴御はん」にしたのは今年8月。それまで別名義で活動していたが、明石家さんまの番組にゲスト出演し、状況が変わった。

「さんまさんから“りんごはん!”と呼ばれ、放送時のテロップも“りんごはん”。だったら“りんごはんとして活動していこう”と腹をくくりました」

 縁起がいい「鈴御」を当て字にして再出発。

 11月19日(土)に奈良・八百萬之茶屋で9周年記念ライブを開催し、新曲『左京恋模様』を発売する。

「10周年までにヒット曲を出せなかったら、頭のリンゴをはずし、潔く引退します」

 彼女の闘志は、リンゴのように真っ赤に燃えているのだ。

よしむら・ともき「関西ネタ」を取材しまくるフリーライター&放送作家。路上観察歴30年。オモロイ物、ヘンな物や話には目がない。著書に『VOW やねん』(宝島社)『ジワジワ来る関西』(扶桑社)など

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