「夢は寿司が握れる職人パフォーマーとして海外進出!」古家後惣一「寿司職人として再出発する芸人の巻」珍談案内人・吉村智樹のこの人、どエライことになってます!の画像
古家後惣一

 関西に生息するアヤシくてオモロい人たちに、大阪出身・京都在住の人気ライター・吉村智樹が直撃インタビュー!

■芸人として活躍していた男はなぜ寿司職人を目指したのか?

 大阪の大正に誕生した『江戸前スタンド とろ安本店』は、オープンして1年未満にもかかわらず、早くも「うまい寿司が安心価格で味わえる」「特にマグロのトロを特製の煮きりじょうゆに漬け込んだ“づけ”が絶品」と評判だ。

 この店には、もう一つの話題がある。寿司職人の一人が、16年のキャリアがある中堅芸人なのだ。

「芸人のときは『ギャグ宇宙人 コヤゴ星人』。職人のときは『寿司地球人 古家後惣一』と名乗っています」

「♪金閣寺、銀閣寺、びょ~ど~いんほ~お~ど~」など500個のギャグを抱えて宇宙からやって来たコヤゴ星人。店に専念するため、今年3月に単独ライブ『ギャグ祭りFINAL ~さようなら全ての平等院鳳凰堂~』を開催し、芸人休止を宣言した。

 以来、古家後惣一(38)として、ひたむきに寿司を握り続けている。

 幼い頃から寿司が大好物だったという。

「おばあちゃんに、お寿司屋さんに連れて行ってもらうのが楽しみでした。特にマグロが大好きでしたね」

 マグロを好む少年が、のちにマグロのトロが名物の店で板場に立つとは、なんという星の巡り合わせだろう。しかし、「寿司職人になるなんて考えてもいなかった」そうだ。

「ずっと、芸人として売れたいと思っていました。だけど、コロナの影響で舞台の仕事がすべてなくなってしまって。妻と子どもがいますから、何か別の仕事を見つけなければなりません。そんなとき、ふと、“幼い頃から好きだった寿司を仕事にできないか”と考えたんです」

■寿司職人も芸人もやっぱりネタが命!

 そうして彼は、「3か月だけ学んだ寿司職人の店がミシュランに掲載された」とニュースにもなった飲食人大学に入学。基礎から勉強を始めた。芸人から、未経験の寿司職人への転身は、やはり「甘くなかった」のだとか。

「授業は、とても厳しかったです。特に“無駄な動きが多い”と、よく怒られました。16年間も身振り手振りでギャグをやり続けていたから、ヘンな動作が体にしみついていたんです」

 無駄な動きで客を笑わせ抜いた16年間を全否定される、キツい修業期間。けれども晴れて握り手となった現在、芸人をやっていた経験は「役に立っている」という。

「お客様との会話で、笑っていただける。芸人をやっていて、よかったと思います。おいしいと言ってもらえたら、“ウケた!”と感じますね」

 将来の夢は“海外進出”。「ギャグを取り入れながら、寿司を握る職人パフォーマーになりたいです。そのために、英会話を真剣に学ぼうと考えています」

 寿司も芸人もネタが命。カウンターは新たな舞台でもある。古家後さんが握る寿司は、いつか海を越え、さらには宇宙人をも、うならせるだろう。

よしむら・ともき「関西ネタ」を取材しまくるフリーライター&放送作家。路上観察歴30年。オモロイ物、ヘンな物や話には目がない。著書に『VOW やねん』(宝島社)『ジワジワ来る関西』(扶桑社)など

吉村智樹のこの人、どエライことになってます!

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