3月15日は僕の誕生日。また一つ年を重ね、満54歳になりました。

 若い頃は、たくさんの方から、“おめでとう!”と声をかけていただくたびに、うれしい気分になったものですが、40歳を過ぎたあたりから、うれしさよりも、僕を生んでくれた両親への感謝の気持ちが、年々、強くなってきています。“ありがとう”の気持ちを勝利で伝えたいと臨んだバースデーウィーク前週、3月11、12日は、12鞍に騎乗して2着が5回。歯車がガチッと噛み合わないまま、2日間が終了しました。

 2日後の14日、ヘリオスと挑んだ交流重賞Jpn3・黒船賞も2着。高知の深い砂にも対応し、力を出し切っての2着なので悔いはありませんが、ヘリオスを勝たせてあげたかったというのが本音です。

 気持ちを引きずることなく挑んだ誕生日の週は、18日中京で、ラルフをパートナーに、9R4歳2勝クラスの弥富特別。19日阪神5Rの3歳未勝利戦をソーダズリングで快勝し、合わせて2勝。もっと勝ちたかった……という思いもありますが、勝利で感謝の気持ちを伝えることができ、ほっとしています(苦笑)。

 年齢とは関係ありませんが、5年前か6年前? その頃から、なんとなく鼻がムズムズし始め、“ん!? これは、もしかして?”と疑いを持った翌年には、もう立派な(?)花粉症に。毎年、この時期は、つらい日々を送っています。

 僕以外にも、多くのジョッキーが、この花粉症には悩まされています。

 最近、やたらとゴーグルをしている騎手が多いと感じたら、おそらく、そのジョッキーは花粉症です(笑)。

 花粉症のないドバイから帰国し、暦がまた一つ進む4月1、2日は、阪神と中山の2場開催。最大のメインは、2日、阪神で行われるG1の大阪杯です。

 1957年に、大阪盃競走として創設されたこのレースは、父・武邦彦、兄弟子・河内洋(現調教師)、子どもの頃に憧れた福永洋一さんをはじめ、岡部幸雄さん、小島太さん、安藤勝己さんら、数多くの先輩騎手の名前が刻み込まれた伝統のあるレースです。

 僕自身も、G1昇格前は、フレッシュボイス(88年)、スーパークリーク(90年)、メジロマックイーン(93年)、マーベラスサンデー(97年)、エアグルーヴ(98年)、キズナ(14年)など6度優勝。さらにG1に昇格した17年には、キタサンブラックで、第1回の優勝ジョッキーとして、おいしいお酒を飲むことができました。

 今年、パートナーを務めてくれるのは、モーリス産駒のジャックドール。前走、12月11日の香港Cは、ゲートで入れ込んでしまい、この馬の競馬ができないまま、7着に沈みましたが、彼の力は、こんなものじゃないはずです。

 巻き返しの大一番。散り際が一番美しいといわれる阪神競馬場の桜も、今週末が最高の見頃のようです。

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