半期の競馬を締めくくる、6月最終週の阪神競馬メインレース。1年に一度、この日のためだけに奏でられるオリジナルのファンファーレが鳴り響き、スタンドを埋め尽くしたファンの大きな歓声が響く中、ファン投票で選ばれた馬によるドリームレース、宝塚記念のゲートが開きました。

 前日、函館競馬のメインレース、青函ステークスをゾンニッヒで勝ち、気持ちがグッと盛り上がったまま阪神入りした僕のパートナーは、今回が初コンビとなるジェラルディーナです。

 父は、海外GⅠ3つを含む六冠馬のモーリス。母は牝馬三冠を含む八冠馬のジェンティルドンナ。2頭の現役時代には、どちらの馬にも騎乗するチャンスに恵まれず、思い返すと、いつも、やられていたという記憶しかありません(苦笑)。

 今年の宝塚記念には、レーティング世界一に輝くイクイノックスという強烈なライバルが1頭いましたが、超良血馬ジェラルディーナにとっても、阪神芝2200メートルは、条件的にピッタリで実績のあるコースです。

――チャンスは必ずある。馬の力と自分の経験を信じてゲート入り。扉が開く瞬間を待っていました。 道中、後方3番手からの競馬になったのは、想定内です。3コーナーあたりで、自分からハミを取ったので無理に抑えるのは逆効果だと判断。マクり気味にポジションを上げ、直線を向いたときには、一瞬、「これは勝てるかも?」という手応えも感じていました。

“たら、れば”になってしまいますが、あそこで、もう少しだけ後ろを離すことができていたら……結果は違ったと思います。本当に惜しいレースでした。

 このレースを制したのは、圧倒的な1番人気、クリストフ(ルメール)が騎乗したレーティング世界一のイクイノックス。この借りは、秋競馬で倍にして返します。

 それでは今週の騎乗馬です。夏競馬も2週目に突入した今週末、7月8、9日は主戦場にする函館競馬に参戦する予定です。

 函館競馬の魅力は、涼しい気候と、おいしい食べ物。そして、もう一つ  来年のクラシックを目指す、楽しみな2歳馬と数多く巡り会えることです。

 9日函館5R芝1800メートルで行われる2歳新馬でコンビを組む男の子、カルパも、その1頭です。

 須貝尚介厩舎で、オーナーは金子真人さん。父はモーリスで、母はブチコ。祖母のシラユキヒメから続く白毛一族で、半姉には2021年に最優秀3歳牝馬に輝いたGⅠ3勝のソダシがいます。

 その半姉ソダシがデビューしたのが、20年7月12日の函館競馬。ほぼ同時期にデビューすることになったカルパは、6月15日に函館競馬場で初の馬場入り。その後も、順調に成長していると聞いています。

 日本最大の馬産地・北海道から、新たなる白毛伝説誕生へ。カルパが紡ぐストーリーが始まります。ぜひ応援してください。

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