2023年9月1日(金)~9月3日(日)開催。この競技はスポーツなのか? それとも頭脳ゲームなのか?
■力と駆け引きが交差する筋書きのない人間ドラマ
競輪は競馬やボートレースと異なり、「人間の力」だけを動力源にしている公営競技だ。
それゆえ、勝つためには陸上や水泳などと同様、日々の努力がモノをいう。筋肉は嘘をつかない。練習した分だけ太腿と胸筋は頑強になり、走る経験を重ねた数に比例してアスリートとして研ぎ澄まされていく。
同時に、個を鍛えるだけでは勝てないところが競輪の面白さだ。
ご存知のとおり、競輪は同じ県や地区の選手がラインと呼ばれる隊列を組んで連携し合いながらレースを展開する。この場合、最大の障壁は風。男子なら時速70キロ、女子でも60キロ以上に達するスピードが引き起こす風圧の中で、誰が先行し、残りの選手がどこでどのように仕掛けるのか、そして得意な戦法は何かを読み合う頭脳戦が繰り広げられる。
先陣を切って走るのは主に勇猛果敢な若手選手。斬り込み隊同士が地元のプライドをかけて、しのぎを削り合う姿は圧巻だ。
それにも増して観客を熱狂の渦に巻き込むのは、やはりベテラン勢同士の熾烈を極める1着争い。そこでは「筋書きのない人間ドラマ」が見え隠れする。
2023年9月1日、青森競輪場で週刊大衆杯の冠をかけた新たな決戦の火蓋が切って落とされる。選手たちの熱いバトルにぜひ注目してもらいたい。
■「週刊大衆杯」出場選手データ
青森競輪9月1日(金)~9月3日(日)車券で迷ったらこの6名!本誌厳選「注目選手」紹介
小岩大介選手(上記写真・左)1984年4月11日生まれ。追込脚質。不安視されていた腰部ヘルニアも乗車フォームの見直しによって復調。鬼の追い込みは健在で、しぶというえに混戦に強く、玄人好みといえるレーサー。人望が厚いことでも知られ、先輩や後輩からの支持も厚い。
杉森輝大選手(中)1982年9月15日生まれ。両型脚質。競輪界では数多くの元スケート選手が活躍しているが、杉森選手もそのひとり。しかも元オリンピック選手。格上の選手を次々と倒し、常にファンや記者を驚かせている。スペックは無限大。自由自在の走りにも注目だ。
内藤秀久選手(右)1982年2月4日生まれ。追込脚質。機動力が高いことで知られる南関東勢の中で、司令塔的な存在。2022年にヘルニアの手術をした後に復活。今回の週刊大衆杯では高配当レースを演出するクセ者として注目。一大旋風を巻き起こす可能性大だ。
飯野祐太選手(上記写真・左) 1984年9月20日生まれ。両型脚質。練習量と筋肉のパフォーマンスは折り紙つき。加えて一戦一戦を大切にし、常に「考えるレース」を実行。改善点を熟考し、後半になればなるほど調子を上げていくため、最終日に台風の目になる可能性も。
北津留翼選手(中)1985年4月26日生まれ。逃げ脚質。昨年S級48勝の実力者。競輪界屈指の愛されキャラとして絶大な人気を誇る北津留選手だが、今年2月のに失格判定により5月までの4か月間、斡旋停止。溜まりに溜まった競輪愛が週刊大衆杯で爆発するか。
渡邉雅也選手(右)2001年2月11日生まれ。両型脚質。今回本誌が注目する選手の中では最も若い選手だが、実力はベテラン勢をも凌ぐ勢い。精神力も非常に強く、すべてのレースが「出し惜しみなしの全力投球」という魅力あふれる若武者だ。逃げ脚に期待大。
青森競輪で車券攻略の鍵となるのが、陸奥湾からの風。選手がバックストレッチに入ったときに向かい風になる傾向があるが、その反面、ゴール直前では風に乗ったマクリや追い込みが決まりやすくなる。車券を予想するうえで、まずはこの風の見極めが重要なファクターとなる。
また、青森競輪場は周長400メートルのバンクだが、他のレース場と比べると直線が長め。ゆえにゴールを切る直前まで勝敗がわからないのが特徴だ。
1着の決まり手は概算で逃げ20%、マクリ30%、差し50%。思わぬ「伏兵」が大穴を叩き出すこともあるので、調子がよさそうな選手で脚質が追込型や両型は要注意だ。
また、強い選手が先行で、そこそこ成績の良い選手が番手についているラインは、あまり展開を考えず、先行選手を頭にして広めに流すことで高配当が得られるケースもある。
要するに青森競輪場は当たり車券をとるのが比較的、難しいレース場だといえる。まずはS級1班を中心に車券を組み立てるのが最善だろう。そこで本誌は競輪初心者のために、さらに注目選手を6名に絞った。予想の参考にしていただきたい。
■朗報!青森競輪週刊大衆杯に豪華タレント陣がゲスト出演
青森競輪「週刊大衆杯」では9月1日(金)から9月3日(日)の開催期間中に日替わりでゲストタレントがユーチューブライブに特別参戦! 明るく楽しくレースを盛り上げてくれる。配信は『【裏】もりんちゃんねる葵萌輪』。勝利の女神と一緒に予想しよう!
青森競輪場アクセス:青森市大字新城字平岡1番1(※JR青森駅・新青森駅より無料送迎バス運行中)