経済ジャーナリスト 須田慎一郎が徹底予想!


今週最も注目すべきニュースは、やはり何と言っても、23日から2泊3日で来日する、オバマ大統領に関する一連の動きだろう。

今回で2回目となるオバマ大統領来日に対する、日本のTVや新聞などメディアの受け止め方は、はっきり言って相当に冷淡だ。2009年11月の初来日の際の熱烈な歓迎ムードと比べると、その違いは一目瞭然だろう。

しかし今回の来日は、そうした多くのマスコミの受け止め方とは正反対に、日本にとって極めて重要な意味を持つことになるだろう、というのが私の読みだ。

それというのも、オバマ大統領の来日に照準を合わせる形で、TPP(環太平洋経済連携協定)に関する交渉が、「大筋合意」に至る可能性が極めて高いからに他ならない。オバマ大統領の来日スケジュールは当初、水面下で「2泊3日」で進められてきたが、韓国が割り込んできたことでいったん「1泊2日」に短縮されたが、日本サイドの強い要請で「2泊3日」と元に戻された経緯がある。

こうした一連の動きから考えても、安倍首相はオバマ大統領に対して、それなりの“おみやげ”を用意する必要に迫られていると言っていいだろう。つまりオバマ大統領を、手ぶらで帰すわけにはいかないのだ。

その"おみやげ"の中で目玉になるのが、TPPに関する「大筋合意」だ。日本政府サイドとしては何が何でもそこに至るために、一定量の米国産のコメ、麦に限定して無関税にする、という大幅な譲渡案を提示せざるを得なかった。

いずれにしても、「2泊3日」のお泊まりのツケは大きそうだ。


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