〈タナカの投球は見逃せないイベントになる!〉(スポーツ専門局ESPN)〈宝石のような投球〉(スター・レジャー紙)〈ヒーロー誕生〉(NYデイリー・ニューズ紙)
溢(あふ)れんばかりの賛辞が向けられたのは、ニューヨーク・ヤンキースの田中将大(
25)だ。

4月22日(現地時間=以下同)のレッドソックス戦に登板し、3勝目を挙げている。

ルーキーイヤーながら「通用するかどうか」というレベルをはるかに超え、エース級の活躍を見せるマー君だが、特に目を引くのが奪三振数だ。

「初先発の4月4日が8個、9日、16日の登板でそれぞれ10個、22日の登板で7個の三振を奪っています。デビュー4試合で35奪三振はヤ軍の球団記録で、メジャー全体でも3位の記録です」(専門誌記者)

野球評論家の橋本清氏はこう語る。
「マー君は、別に三振を狙っているわけではないと思います。三振が取れているのは、コンビネーションがいいからです」

ストレートでカウントを稼いで、スプリットを中心とした変化球を投げる。
このパターンでメジャーの強打者たちを打ち取っているのだが、その生命線はずば抜けた制球力。

「田中の制球は神業の域に達しています。4戦で35個の奪三振に対し、四球はわずかに2個。奪三振数を四球数で割るK/BBという数値があり、これが5を超えれば制球がいいとされるんですが、マー君は実に17・5。モンスター級ですよ」(スポーツ紙記者)

昨季、日本でのマー君の球種別比率は直球が35%だったが、メジャーでは46・6%と急増している。

「やはり、メジャー仕様の投球にシフトしています。ストレートを低目に集め、ストライク先行の投球ができていることが大きい。そうすることで投手優位のカウントになり、多様な配球が可能になりますからね」(前出・専門誌記者)

ヤンキースの主将、デレク・ジーターも「マウンド上で偉大な存在感を漂わせていた。自分の能力にすごく自信を持ち、自分の投球プランをしっかり実行している」と、脱帽する。

シーズン終了後、マー君がいくつのタイトルを手にすることになるのか、今から楽しみだ。

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