経済ジャーナリスト 須田慎一郎が徹底予想!


今月9日、財務省は「国の借金」が前年度末(2013年3月末)で過去最大となる1024兆9568億円に達したと発表した。「国の借金」がいよいよ1000兆円の大台に乗ったわけだが、この借金を国民一人あたりに換算すると、約806万円ということになる。つまりわれわれ日本人は、「オギャー」と生まれた瞬間から806万円の借金を背負っている計算になる。

そう考えてみると、日本という国が借金漬け、もう少し上品な言葉を使うならば、多重債務状態に陥っているという現実がよくわかる。その借金状態は、はっきり言って、先進国の中で最悪と考えてもらっていいだろう。一昨年、財政破綻寸前にまで追い込まれたイタリアよりも、悪い状態に置かれているのだ。

にもかかわらず、なぜ、表面的にはこれまで平穏な状況が続いているのかというと、われわれ日本人がこれまでコツコツと蓄えた貯金や預金が、こうした「国の借金」を支えてきたからだ。しかし、それもそろそろ限界に達しつつあるようだ。国民の貯金や預金などを上回る形で借金が積み上がってきたのだ。

ならば、リミット(限界)を超えるとどうなるのか。多重債務者が、さらなる借金をしようとするとどうなるのかを考えてみるとよくわかる。ヤミ金などの高い金利でしか、金が借りられなくなる。国だって同様だ。つまり、日本全体で金利上昇が発生する。

そうした中、ストレートな影響が出てくるのは、住宅ローンを借りて家を買っている、あるいはこれから買おうとしている人たちだ。

近い将来、間違いなく金利は上昇する。住宅ローンを利用するなら、今のうちに(つまり、金利が低いうちに)固定金利で借りたり、借り換えることを、ぜひおススメする。


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