5月16日、中国黒龍江省チチハル市の畑で、奇妙な形状の物体が落下してきた。耳を裂くような轟音が周囲に響かせ、大きな火の球が落ちてきたのは午前6時頃。住民たちが駆けつけると、農家の畑にギザギザなフチを持つ金属の球体が3個発見された。現在、当局が周囲を封鎖して調査に当たっている。

UFOの落下かと住民たちの間で騒ぎになったが、調べてみるとロシアが打ち上げたロケットの破片である可能性が高くなってきた。UFOが落下した16日に通信衛星を載せたロシアのロケット『プロトンM』がうちあげられたのだが、地球周回軌道投入に失敗し、中国の黒龍江省に墜落したのだ。

プロトンMは1956年にロシアが開発したプロトンロケットの改良型。2001年より運用され、これまでに82回打ち上げられている。今回、中国に落下したのがこれだとしたら、大型ロケット『長征』の開発に懸命になっている中国当局にとっては貴重な研究材料。当局が周囲を封鎖してまで、調査に取り組むのも納得がいく話だ。

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