データ予想 須田鷹雄
函館巧者フォーエバーマーク



函館最初の重賞、函館スプリントS。個人的には函館の重賞は得意……というほどではないが、好きである。というのも、函館には独特の「巧者」が生まれやすいからだ。

巧者が生まれる一つの理由が洋芝だ。昨年から中山はだいぶ時計が掛かるようになったが、中央競馬は全体としてスピード重視の文化。

しかし、北海道シリーズではタフで時計のかかる芝への対応力が問われる。

もう一つが滞在競馬。住んでいる馬房からそのまま競馬に行けることは、輸送を苦手とする馬にとって相当なプラスである。

では、どの馬が「函館向き」なのか。いちばん確実なのは、その馬の過去の函館実績を見ることだ。ただ、これだと初めて函館に来る馬を買えなくなってしまう。もう一つの手掛かりは血統と、他場でのレースぶりだ。

時計の掛かる芝が良い血統というのは存在するし、他場でタイムを要したレースで好走しているようだと、北海道シリーズで楽しみが増してくる。

反対に、高速馬場で時計勝負をしてきた馬は、函館に来ると良さが出ない危険がある。

今回の想定馬でいちばん函館が得意と判明しているのは、◎フォーエバーマークだ。昨年の函館スプリントSで3着、キーンランドCで1着。条件馬時代にも函館で連勝を決めている。

ファルブラヴ産駒はワンカラットも函館を得意としていたし、コース相性は抜群。わかりやすすぎて穴にはならないが、まずこの馬を入れることは必要だ。

単純に函館での着度数だと▲ストレイトガールが最上位なのだが、この馬は函館巧者というよりも、もはや単なる強い馬。むしろ最近の競馬は位置取りが後ろ寄りになってきているので、取りこぼしのほうが怖い。

○にはアースソニック。京阪杯は1分7秒台での勝利だったが、キャリア全体を見るとやや時計のかかるレースのほうが得意に思える。父クロフネの産駒が函館芝1200メートルを得意としていることと、すでに重賞レベルの実力があることを証明していることから対抗に推した。

ただこの馬もレースによっては位置が後ろになることがあり、そこだけがリスクだ。

同じクロフネ産駒の★セイコーライコウにも目を配っておきたい。すでに7歳で勢いはあっても勝つところまではイメージしづらいが、2、3着で穴になる可能性はある。


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