データ予想 須田鷹雄
3強にそれぞれマイナス材料
自在性あるウインVが大本命



今年の宝塚記念は最終的に12~13頭という出走頭数になりそうだ。その中で人気になりそうなのは、ジェンティルドンナ、ゴールドシップ、ウインバリアシオンだろう。

この3頭には、それぞれ強調材料とマイナス材料があると思う。

ジェンティルドンナの強みは、この3頭の中で一番良い位置が取れること。また、上がりの脚が一番速いのも、この馬だ。

一方で同馬には、昨年負けているという事実がある。昨年もゴールドシップ、フェノーメノと3強を構成していたが、その3頭の中で、道中一番前にいたものの、厳しいペースの消耗戦だと意外に伸びず、フェノーメノを抑えはしたが、ダノンバラードを捕まえられなかった。

ゴールドシップは昨年の勝ち馬で、走るときの強さは鮮烈。ただ、昨年以降、馬券の対象から外れたレースが4レースもあり、スイッチが入らない日はまったく走らない。こちらはジェンティルドンナと対照的に上がりが速すぎると厳しい面があり、昨年のような消耗戦がベターと言える。

ウインバリアシオンは近走内容が安定しているし、展開がどう転んでも対応できる自在性もある。後ろから行く馬ではあるが、早めのマクりも打てるし、引き出しの多さが魅力だ。

そういう意味で一番無難な選択肢ではあるのだが、長期休養があったとはいえGⅠを勝っていないという事実もある。

はたして、この馬最大とも言える今回のチャンスをモノにできるかどうか。

展開面で3強を整理すると、スローから上がり勝負になるとジェンティル、消耗戦だとシップ、ウインはその中間というところだ。

そして、この3頭の運命を握るのが、逃げ候補のヴィルシーナとカレンミロティック。この2頭も前者はスロー寄りが好ましく、後者はタイトな流れが得意ということで利害が反する。

両方逃げ馬ならカレンが逃げて速い流れを作ればよいのだが、同馬はハナよりは2番手がベター。しかも、当該週に道悪が予想されるなら回避の予定だ。

そう考えると今回の展開予想は、平均よりスロー寄りになる可能性のほうが大きいという結論になる。どちらに転んでもリスクが小さい◎ウインバリアシオンを本命としたうえで、スロー希望の○ジェンティルドンナを優先し、▲ゴールドシップは3番手まで。

★はジャパンカップの好走を評価してデニムアンドルビー。


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