日本を代表するメガ、そしてメジャー鉄道路線であるJR東の山手線に、新駅の設置が確実となった。新駅設置の予定地とされているのは、品川駅と田町駅の間のJR東が所有している約20ヘクタールあまりの車両基地跡だ。

そもそも品川-田町間は、駅間距離が2.2kmあまりもあり、山手線では最長となっている。こうしたことから、かねてから新駅設置を望む声が地元から挙がっていたのである。JR東としては、この新駅を核にする形で、商業施設やオフィスビルを建設する方針なのだという。

この新駅設置によって、その周辺土地の地価が大きく上昇することは間違いなく、マンション建設も相次ぐことが予想される。

「このエリアは、交通の便が良くなかったことから、これまで、ほとんど本格的な開発が行われていなかったところです。そうした意味で、山手線沿線エリアとしては数少ない空白地帯だった。仮に新駅が設置されたならば、開発は一気に進むことになるでしょう」(大手不動産会社幹部)

とはいえ、そうした新駅設置によって最も大きなメリットを受けることになるのは、他ならぬJR東自身だろう。ここ近年のJR東の収益を支えているのは、本業の鉄道事業ではなく、系列ホテルや商業施設の『アトレ』といっていい。

「JR東がここ最近、増収増益を続けてこられたのも、『アトレ』やホテル事業が好調だったから。企業として成長戦略を描くためには、この部門の拡大がどうしても必要」(JR東幹部)

そうしたニーズを持つJR東にとって、前述のエリアの再開発事業は、どうしても進めておきたい計画だ。

再開発が実現したならば、JR東には大幅な増収増益が見込める。JR東日本株は、「買い」と見ていいだろう。


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