「橋下さんは大阪を捨てて、国政一本で進むのでは」
大阪の関係者の間から、こんな声が聞こえてくる。

橋下徹大阪市長の肝いりで始まった「大阪都構想」の進め方が投げやりで、実現する気がさらさら見えないからだ。

自民党系大阪市議が言う。
「協議会のメンバーを強行的に入れ替えた橋下氏のやり方に我慢がならず、怒った府と市の議会職員が臨時議会の開催を要求しました。だが、あろうことか、今月上旬、召集を橋下氏が拒否。大混乱に陥っています」

かなわぬ大阪都構想。
そこで、橋下氏は
「悪いのは邪魔をする野党(自公)の議員」
と責任転嫁でウヤムヤにして、
「やはり、国を変えなければ地方も変わらない」
と、一気呵成に国政に転じると見られているのだ。

維新系政党の幹部も、
「秋の臨時国会の前までに日本維新の会を軸にした野党再編の足掛かりを、作ろうとしています」
と、代表の動きを察知する。
今は静かに、とにかく上手に立ち振る舞おうという意図がミエミエだという。

「結いの党との合流を見ればよくわかる話です。たとえば、集団的自衛権。行使を主張する安倍首相に同調していたのに、結いの党との政策協議では、慎重派の江田代表に同調し、"行使の範囲を適正化する"と曖昧な表現で合意。また、"国会議員団が僕を代表としていらないと言うなら、大阪の支店長をやる"と言い、自分は二番手に甘んじると殊勝な態度を見せています」(前同)

しかしながら、水面下ではあの"剛腕"に接近。
ベテランの政治記者が言う。

「今月初め、日本維新の会の橋下グループの若手国会議員数人が、生活の党の小沢一郎代表と酒をくみ交わしました。むろん、橋下氏も承知の上の話です。政界の壊し屋たる小沢氏を迎え、民主党の細野豪志グループ、みんなの党の反渡辺喜美グル―プと一緒になる皮算用です。うまくいけば、海江田民主党を超える野党第一党に躍り出る」

もっとも、
「地方から出てきて国政でコケて、第二の東国原英夫になるんじゃ?」(前同)
ともっぱら。

下克上なるか!?

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