世の中いろんな保険がありますが、「宇宙人誘拐保険」なる奇妙な保険がかつて存在していたらしいんですね。
その保険は、1997年に米国の保険会社「セント・ローレンス社」が売り出してイギリスのGRIPという保険代理店が発売した保険商品です。

内容は、宇宙人による誘拐だけでなく、宇宙人に食べられた場合、宇宙人に妊娠させられた場合なども広くカバーしているそうです。食べられたら保険を申請できないような気もしますが……まあそれはおいといて。

この「セント・ローレンス社」は、他にもおかしな保険を取り扱っており、例えば幽霊に襲われたときの傷害保険や、狼男やドラキュラに噛まれたときの傷害保険なども扱っていました。

しかも、わずか年間150ドル(約1万5000円)以下の掛け金で、補償は100万ドル(約1億円)以上と、やたらと支払いが充実してるんですが、ひとつカラクリが……。
補償金を受け取るためには、申請者自身が事実をきっちりと証明する義務が生じてしまうのです。なのでコレ、ほぼ支払いは不可能。つまりは、ほとんどが話題づくりだったわけですね。

こんな怪しい保険、実際に入る人なんていないだろうと思っていたら、当時の資料によると加入した人はなんと2万~3万人。実は意外なヒット商品だったみたいです。

加入者の中には女優や大学教授などもいましたが、団体加入した某カルト教団体が集団自殺事件を起こして、「宇宙人誘拐保険」はあえなく発売中止になりました。

ちなみに、この保険、実施中に保険金が一度だけ支払われたことがあるようです。保険を受け取ったのはロンドンの電気技術者。なんと100万ポンド(1億3700万円程度)が支払われたのだそうです。

サンデータイムズによると彼は40分間UFOにさらわれたのだそうですが、どうやって保険会社に証明したのでしょうか。でも本当だったら歴史的大事件になってるハズなんですが……謎ですね。

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